2009 Fiscal Year Annual Research Report
幼樹開花を用いたカンキツ自家不和合性関連遺伝子の迅速探索とその分子機構
Project/Area Number |
21380027
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
若菜 章 Kyushu University, 大学院・農学研究院, 准教授 (10158579)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
尾崎 行生 九州大学, 大学院・農学研究院, 准教授 (60253514)
酒井 かおり 九州大学, 大学院・農学研究院, 助教 (30403976)
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Keywords | カンキツ / 自家不和合性 / S対立遺伝子 / S遺伝子型 / 花粉管 / 幼樹開花 |
Research Abstract |
1. 交雑実生の幼樹開花を利用した自家不和合性の解析:グレープフルーツを約30品種に交配し、実生を幼樹開花条件で生育させた。自家授粉処理を行い、花柱基部に到達している花粉管の本数を調査し、数十個体の自家不和合性または和合性実生を分離した。 2. ホモの個体群を用いたS対立遺伝子の探索・同定:自家不和合性品種の自家交雑実生群に戻し交配し、和合実生(S遺伝子型がホモ)を同定し、さらにホモの実生間の交配を行って、2種類のホモ実生を決定した。これらから不和合性が一遺伝子支配であることが示唆された。ホモである自家交配実生の花粉をそれぞれ30品種に受粉してS1、S2対立遺伝子を持つ数品種を発見した。 3. 分子マーカーの探索と連鎖地図の作成:分離した自家和合性と不和合性雑種実生群からそれぞれ10個体をバルクし、RAPD分析を行い、S遺伝子と連鎖するDNAマーカー候補群を推定した。 4. S遺伝子関連mRNAの探索:蕾長が開花前の蕾の二分の一前後の'クレメンティン'と'ヒューガナツ'の花蕾から花柱を採取してmRNAを抽出し,cDNAを合成し、これを鋳型としてPCR行い、PCR産物を電気泳動して分離し,不和合反応を持つ花柱に特異的なPCR増幅断片を多数見いだした。 5. 花柱における自家不和合性関連タンパク・酵素の探索:上述の時期の前後に花蕾から花柱を採取し,タンパクを抽出保存した。
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Research Products
(4 results)