2011 Fiscal Year Annual Research Report
植物におけるRNAサイレンシング誘起および抑制の分子機構の解明
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21380034
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Research Institution | National Institute of Agrobiological Sciences |
Principal Investigator |
飯 哲夫 独立行政法人農業生物資源研究所, 植物科学研究領域, 領域長 (40157813)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石川 雅之 独立行政法人農業生物資源研究所, 植物・微生物間相互作用研究ユニット, ユニット長 (70192482)
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Keywords | ウイルス / 植物 / RNAサイレンシング / サイレンシングサプレッサー |
Research Abstract |
昨年度までに、脱液胞化タバコBY-2プロトプラスト抽出液(BYL)において、AGO1タンパク質は、ATPをもったHSP90が結合した状態で2本鎖siRNAをとりこみ、RSP90によるATPの加水分解をきっかけに2本鎖siRNAを1本鎖化して、保持した1本鎖siRNAと相補的なRNAを切断する活性を獲得することを見いだした。難加水分解性ATP類縁体であるATP-γSを添加すると、AGO1とHSP90が結合した状態の複合体が形成され、この複合体にいくつかのHSP90コシャペロンが含まれていることを見いだした。本年度は、これらコシャペロンのうちcyclophilin40(CYP40)にRISC形成促進能が、protein phosphatase5にRISC形成阻害能があることを明らかにした。さらに、CYP40阻害剤を用いた実験などから、CYP40はHSP90を介してAGO1に結合し、2本鎖siRNAのAGO1への結合を促進する可能性が示唆された。一方、完成したRISCにはHSP90とCYP40は結合していなかった。また、昨年度、BYLを用いた試験管内翻訳反応で合成したトマトモザイクウイルス130Kタンパク質(RNAサイレンシングサプレッサー)を添加することにより、RISC形成が阻害されることを示唆する予備的な結果を得た。これについては、130Kタンパク質によりRISC形成に必要なATPが急速に分解されていることが判明し、生体内でのRNAサイレンシング抑制機能との関連は明らかにできなかった。
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Research Products
(2 results)