2009 Fiscal Year Annual Research Report
昆虫ポックスウイルスのタンパク質:その網羅的探索とフゾリンの農薬への利用技術開発
Project/Area Number |
21380044
|
Research Institution | National Institute of Agrobiological Sciences |
Principal Investigator |
三橋 渡 National Institute of Agrobiological Sciences, 昆虫・微生物間相互作用研究ユニット, 上級研究員 (00414946)
|
Keywords | 昆虫ポックスウイルス / ドウガネブイブイ / ゲノム解析 / 酵母発現系 |
Research Abstract |
Anomala cuprea entomopoxvirus(AcEPV)ゲノム解析のために、インサートサイズが約2kbのショットガンゲノムライブラリーを作製した。次に、約2000クローンについて、サンガー法によるシーケンス解析を行った。得られたデータのグレードをPhredプログラムにより評価し、PFPプログラムにより不要な配列を除去後、PGAプログラムによりアセンブリーを行った。その結果、223kbの長いコンティグと数個の短いコンティグが形成された。この長いコンティグは、冗長度平均12で、ゲノムのほぼ全体をカバーしているものと考えられた。更に次世代シーケンサー454FLX Titaniumを使用した解析も行い、222kbの大きなスキャホールド配列を得たが、これはサンガー法によるゲノム解析結果を基本とするも、別の手法によるシーケンス結果も参考にしてゲノムの最終決定を目指すために行った。 フゾリン、スピンドルの効率的大量生産法の開発については、まず、酵母発現系の利用を試みた。定法に従い、フゾリン遺伝子をプラスミドpPICZαにクローニング後大腸菌を形質転換し、組換えプラスミドを大量に精製した。次に、この組換えプラスミドを鎖状にし、エレクトロポレーションによってPichia pastoris x-33に導入を図った。PCRによりフゾリン遺伝子の導入を確認できたが、発現については確認中である。代替え宿主としては、アオドウガネは感染率がドウガネブイブイと同等であったことから、これに適していることが判明したが、コフキコガネでは長期間飼育できた少数の個体では感染が確認できなかった。しかし、後者では飼育法が十分確立されていない可能性もあり、これが結果に影響を与えた可能性もある。
|
Research Products
(2 results)
-
-
[Journal Article]2009
Author(s)
W.Mitsuhashi
-
Journal Title
Insect viruses : Detection, characterization and roles(Nova Science Publishers)
Pages: 1-186