2009 Fiscal Year Annual Research Report
超好熱菌由来サチライシンの成熟化機構の解明と利用法の開発
Project/Area Number |
21380065
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
金谷 茂則 Osaka University, 工学研究科, 教授 (30273585)
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Keywords | サチライシン / セリンプロテアーゼ / 超好熱菌 / 成熟化 / プロペプチド / ジェリーロール / X線結晶構造解析 / セルピン |
Research Abstract |
(1) Tk-subtilisinの構造形成機構と成熟化機構の解析:Tk-subtilisinのフォールディングはCa^<2+>の結合によって引き起こされるが、プロペチドによって促進される。そこで、プロペプチドによるフォールディング促進機構を明らかにする目的で、プロペプチド変異体を各種構築し、そのフォールディング促進能を解析した。その結果、Tk-subtilisinのコア領域(αβαサブ構造)と相互作用するループ領域が、プロペプチドによるフォールディングの開始に必要であることを明らかにした。この結果は、Tk-subtilisinがフォールディングのための高いエネルギー障壁を2つの異なる方法(Ca^<2+>の結合とプロペプチドとの相互作用)で下げていることを示唆しており興味深い。 (2) Tk-SPの構造形成機構と成熟化機構の解析:N末端のプロペプチドだけが付加したTk-SPの活性中心異体(ProN-Tk-S359A)の結晶構造を決定することに成功した。その結果、ProN-Tk-S359Aの構造はC末端のジェリーロールドメインを除くとTk-subtilisinや細菌由来サチライシンのプロ体の構造と良く似ていることを明らかにした。ジェリーロールドメインを削除すると安定性が著しく低下することから、Tk-SPはジェリーロールドメインをC末端に付加することにより高温環境に適応したことを提案した。 (3) Tk-0076の構造と機能の解析:Tk-0076のプロ体および成熟体の大量発現、精製を行い、プロテアーゼ活性を測定したが、活性は検出されなかった。従って、Tk-0076遺伝子は偽遺伝子であると結論した。 (4) Tk-Serpinの構造と機能の解析:Tk-Serpinの大量発現、精製を行い、Tk-subtilisinおよびTk-SPの阻害活性を解析した。その結果、Tk-Serpinはこれらのプロテーゼの活性を阻害することを明らかにした。また、この阻害活性は高温になるほど強くなることを明らかにした。高温になるほど強く阻害するSerpinの報告はこれまでないので、本結果は大変興味深い。
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Research Products
(7 results)
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[Journal Article] Requirement of a unique Ca2+-binding loop for folding of Tk-subtilisin from a hyperthermophilic archaeon.2009
Author(s)
Takeuchi, Y., Tanaka, S., matsumura, H., Koga, Y., Takano, K., Kanaya, S.
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Journal Title
Biochemistry 48
Pages: 10637-10643
Peer Reviewed
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