2010 Fiscal Year Annual Research Report
過剰な炎症反応に由来する酸化ストレス制御機構解析と抗酸化食品因子による抑制
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21380080
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Research Institution | Aichi Gakuin University |
Principal Investigator |
大澤 俊彦 愛知学院大学, 心身科学部, 教授 (00115536)
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Keywords | 酸化ストレス / 脳内老化 / 炎症反応 / ハロゲン化DNA / 酸化ストレスバイオマーカー / 抗酸化ポリフェノール / イソフラボノイド / ゴマリグナン |
Research Abstract |
生体防御反応で重要な役割を果たす好中球をはじめとする免疫担当細胞由来のミエロペルオキシダーゼ(MPO)が炎症反応の過剰反応でハロゲン化、特に、プロム化反応を起こすメカニズムの解析を行うと共に脂質過酸化反応の誘発機構の解析を行った。特に、記憶増進作用やアルツハイマー症予防効果などの脳内機能改善効果が注目されているDHAも過剰摂取など条件によっては脳内抗酸化能の低下、タンパク質修飾などの障害を惹起させる可能性が推定され、DHA過酸化物であるDHAヒドロペルオキシドによる酸化修飾タンパク質に特異的なモノクローナル抗体の作製に成功したので、本年度は、ヒトの尿、血液を対象とした臨床研究への応用も含めてPRLをプローブとした「抗体チップ」の作製を試みた。その結果、DHAに特異的な評価法として、動物モデルからヒト臨床系に応用できる評価法を確立することができた。さらに、ハロゲン化DNA、特に、8-BrdGに特異的なモノクローナル抗体を搭載した「抗体チップ」の作製も、ほぼ完成することができたので、現在、詳細な実用化試験を進めている。また、脳内老化制御が期待される抗酸化ポリフェノールのうち、大豆イソフラボノイドの生体内代謝物であるエコールに特異的なモノクローナル抗体を用いたイムノクロマト法の確立にも成功した。さらに、エコール類縁体を用いたレプチン産生の制御機構の検討を行い、新たな知見を得ることに成功した。さらに、ゴマリグナンとしてセサミノール配糖体の代謝物であるセサミノールやセサミノールカテコール、さらにはクルクミン代謝物であるヘキサヒドロクルクミンに関しても、脳関門を通過してドパミン神経細胞の酸化障害を予防する可能性についても、多くの新規な知見を得ることができた。
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Research Products
(7 results)