2009 Fiscal Year Annual Research Report
ブナ科樹木萎凋病菌の病原性に関与する要因に関する研究
Project/Area Number |
21380094
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
伊藤 進一郎 Mie University, 大学院・生物資源学研究科, 教授 (90092139)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 利博 東京大学, 農学研究科, 教授 (30332571)
福田 健二 東京大学, 新領域創成科学研究科, 教授 (30208954)
清水 将文 三重大学, 大学院・生物資源学研究科, 助教 (60378320)
松田 陽介 三重大学, 大学院・生物資源学研究科, 准教授 (30324552)
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Keywords | 外国産ブナ科樹木 / 可視化 / 形態観察 / 接種試験 / ナラ枯れ / ミズナラ / Raffaelea quercivora |
Research Abstract |
光学顕微鏡と電子顕微鏡を用いて、日本と韓国のナラ枯れの病原菌の形態的観察を行った。日本の菌株の分生子の大きさは、韓国の菌株より大きかった。分生子形成細胞は両方シンポジオもしくはアネロとシンポジオの中間形が観察された。タイにおいて、Raffaelea属菌類似の菌を採集し、現在同定中である。接種試験によって、外国産ブナ科樹木においても、Raffaelea quercivoraの定着を確認された。本菌に対する感受性は、ミズナラ・Q. rubra・Q. suberで高く、アラカシ・Q. palustrisでは低いと判断された。また、ミズナラとアラカシの実生、当年枝に対する接種法を検討し、in vitro接種でも枯死が発生することが確認された。本菌に対する感受性が異なる2樹種に接種を行い、非通水域の拡大、本菌と樹木の反応を経時的に調べた結果、樹種間での非通水域の割合の違いは、接種3日後から大きくなり、菌糸の伸展に大きく影響する防御反応は接種1-3日後に起こると考えられた。感受性の異なるブナ科5樹種の健全辺材抽出物(メタノールおよび温水抽出)を添加した培地におけるR. quercivoraの菌糸伸長を調べ、やや抵抗性のアラカシの温水抽出物に顕著な伸長阻害作用が認められた。ブナ科樹木萎凋病の枯死メカニズムを明らかにするために,非破壊で通水害を可視化する手法を検討した。まず,マツ材線虫病の通水阻害拡大過程をMRIにより立体的に可視化する手法を確立した。
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Research Products
(28 results)
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[Journal Article]2009
Author(s)
清水将文
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Journal Title
内生放線菌による誘導抵抗性. 微生物と植物の相互作用-病害と生物防除-(ソフトサイエンス社)
Pages: 173-178
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