2012 Fiscal Year Annual Research Report
マリンビブリオを活用した海藻糖質のバイオエタノール変換技術プラットフォームの構築
Project/Area Number |
21380129
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
澤辺 智雄 北海道大学, 水産科学研究科(研究院), 教授 (30241376)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
尾島 孝男 北海道大学, 水産科学研究科(研究院), 教授 (30160865)
中川 聡 北海道大学, 水産科学研究科(研究院), 准教授 (70435832)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | バイオ燃料 / エタノール / ビブリオ / 発酵 / マリンバイオマス / ゲノム / 遺伝子発現 / アルギン酸分解酵素 |
Research Abstract |
本研究では海藻糖質をエタノールに変換する能力を持つ2種類のマリンビブリオについて、アルコールや水素発酵に関連する遺伝子群の解析とその発現量バランスの解明を行い、本菌を利用した海洋バイオマスのバイオエタノール変換技術の基盤を構築することを目的とした。平成24年度は2種のマリンビブリオについてアルコール脱水素酵素(ADH)遺伝子、アルギン酸分解酵素遺伝子、水素生成遺伝子などのタンパク質発現および遺伝子発現に関する解析を行った。 1. V. halioticoliのゲノムに存在する15種のアルギン酸分解酵素様遺伝子を大腸菌細胞を用いてタンパク質発現解析を行い、9種類がアルギン酸分解酵素として機能することを明らかにした。7種類は大腸菌の菌体外に分泌され、2種類は細胞質内で発現した。また、菌体外分泌タイプの酵素のほとんどがポリグルロン酸ブロック特異的であると考えられた。 2. V. tritoniusはNAD(P)依存性を示す19種類のADH遺伝子を有し、この中で、4種は亜鉛イオン依存性の長鎖ADHが属するグループI酵素、15種は金属イオン依存性のポリオール脱水素酵素と分類された。グループII酵素が見いだされずグループIII酵素の多様性が高いことはV. halioticoliと異なる点であった。さらに、この中で5種の遺伝子を可溶性タンパクとして発現させることができ、1種類のHLADH類似酵素は、既報の組換えHLADHよりも高い非活性を示した。 3. V. tritoniusの第1染色体上にギ酸水素リアーゼの構成に必要な21個の遺伝子が同定された。この中でヒドロゲナーゼの大サブユニットをコード遺伝子の発現解析を行ったところ、pH依存的に発現量が高くなったことから、これが本菌の水素生成の鍵酵素であることを示した。さらにこの遺伝子クラスターがオペロンである可能性を実験的に示した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)