2011 Fiscal Year Annual Research Report
自然共生型農業への転換・移行に関する研究-「成熟期有機農業」を素材として
Project/Area Number |
21380134
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
中島 紀一 茨城大学, 農学部, 教授 (50015848)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 巌 日本大学, 生物資源科学部, 准教授 (30409065)
小松崎 将一 茨城大学, 農学部, 准教授 (10205510)
嶺田 拓也 農業・食品産業技術総合研究機構, 農村工学研究所, 主任研究員 (70360386)
岸田 芳朗 岡山商科大学, 経営学部, 教授 (10116460)
古沢 広祐 國學院大學, 経済学部, 教授 (30219109)
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Keywords | 成熟期有機農業 / 自然共生型農業への転換・移行 / 地域に広がる有機農業 / 公益性・公共性 |
Research Abstract |
本研究は、自然と農業が対立的ではなく、協調調和型に展開していくあり方を「自然共生型農業」と設定し、その具体像を有機農業の発展形態としての「成熟期有機農業」の実態のなかに求めようとするものであった。本研究はこの課題に対して4つの研究チーム毎に調査研究を実施した。その成果は、2012年3月4日最終報告会「明日を拓く有機農業の今~3年間の共同研究を振り返って~」(立教大学11号館A301号室)において、分担者だけでなく一般参加者によっても広く共有された。 最終報告会で承認された各チームの具体的な成果は以下の通りである。 1)技術論研究:自然共生をめざす有機農業の技術論 「成熟期有機農業」「自然共生型農業への転換・移行」をキイコンセプトとして研究が進められ、有機農業は「近代農業からの転換期」→「有機農業としての発展期」→「有機農業としての成熟期」という展開プロセスがあることを明らかにした 2)展開事例研究:自然共生の地域社会づくりにおける有機農業の役割 「地域に広がる有機農業」をキイコンセプトとして研究を進めることで、地域において有機農業がもつ積極的な意義を実証的かつ理論的に明らかにした 3)国際比較研究:欧米における有機農業の動向と地域づくり 欧米で展開しているCSAの取り組みが日本での有機農業における「地域に広がる有機農業」と重なる動きであることを実証した それによって、有機農業には私的性だけではなく「共益性」や「公共性」があることが見えてきた 4)歴史・理論研究: 5)有機農業運動の歩みを1930年代から始まった息の長い草の根の農業運動の歩みとして捉え直すことによって、日本農業史の対抗的展開の正面に位置づく取り組みとしての視野が拓かれた
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Research Products
(27 results)