2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21380139
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
李 哉ヒヨン 鹿児島大学, 農学部, 准教授 (60292786)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
斉藤 修 千葉大学, 園芸学部, 教授 (40144894)
森嶋 輝也 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 北海道農業研究センター, 研究員 (30391486)
清野 誠喜 新潟大学, 自然科学系, 准教授 (90225095)
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Keywords | 農産物ブランド / ブランド管理 / 地域ブランド / 共同ブランド / ブランド階層化 / ブランド資産管理 |
Research Abstract |
本年度(2010年度)は、分担者らのフィールド研究のほかに、韓国の研究者を交えた共同研究会の開催とともに、中国の農産物および食品のブランド化の動向調査が行なわれた。このような研究活動によって得られた研究成果を以下に概略する。 青果物に限っていえば、韓国は個別ブランドから地域ブランドへの移行が急激に進んでいるほか、出荷ロットの確保や取引交渉力強化のために、共通の品目を複数の農協が連合して出荷する「共同ブランド」による産地の統合が見られつつある。これに対して、日本の場合は、すでに農協の広域合併が一段落している中で、ブランドの階層化やマーケティングチャネル管理を中心とするブランド資産管理体制の強化に、多くの産地出荷組織が関心を示していることが分かった。 また、ブランド農産物の出荷体制に関連しては、量販店・生協などの小売サイドとの関係性が取引主体間の協力関係となっている日本に対して、韓国では、大手チェーン型小売企業のバイイングパワーへの対抗手段が系統共販の役割として考えられているということである。 一方、中国の調査では、地理的表示制や品質認証制度といったブランドの法的保護制度をテコ入れした、農産物および食品のブランド化が積極的に推し進められていることが確認できた。 また、22年度は、地域ブランドと食料産業クラスターを結びつけた研究が行われ、その一連の成果をフードシステム学会誌に掲載することができた。
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Research Products
(5 results)