2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21380139
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
李 哉ヒヨン 鹿児島大学, 農学部, 准教授 (60292786)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
斉藤 修 千葉大学, 園芸学部, 教授 (40144894)
森嶋 輝也 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 研究員 (30391486)
清野 誠喜 新潟大学, 自然科学系, 准教授 (90225095)
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Keywords | 農産物ブランド / ブランドの管理 / 日韓の比較 / ブランド評価 / ブランドマネジメント手法 |
Research Abstract |
当初、本研究は次の五つの課題を設けた。(1)日韓の農業生産および農産物流通構の解明、(2)農産物ブランド化に係わる諸制度の比較、(3)農産物ブランド開発・管理の主体とブランド管理の関係解明、(4)ブランド資産評価と評価手法の開発、(5)競争環境を考慮したブランド・マネジメント手法の開発である。本年度(最終年度)は、これらの当初課題に合わせて、研究メンバーの研究成果を摺り合わせる時間を持ったほか、韓国の連携研究者の研究成果と照らし合わせることにより、研究成果の完成度を高めた。その結果、(1)に関しては、(1)農協系統出荷体制の違いがブランドの開発や管理のあり方を大きく規定している。(2)地理的表示制(韓国)や地域団体商標権(日本)は農産物の地域ブランド化をテコ入れする制度であるものの、品質基準を求めないことが制度的欠陥である。(3)農産物のブランド管理主体は、日韓いずれの国において農協が多数を占めているが、韓国の農協のブランド農産物の集荷範囲の広がりには大きな特徴がある(4)ブランド効果や資産としての価値を評価することは大変難しく、認知度の確認やWTP分析以外の測定手法の開発が急がれている。(5)競争を意識したブランド・マネジメントのあり方については、品質基準の設定、ブランドの階層化、断場段階からの営農指導やモニターリングが有効であることが確認できた。
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