2012 Fiscal Year Annual Research Report
分布型水循環モデルを用いた灌漑用水と排水に対する温暖化影響評価と将来対策
Project/Area Number |
21380150
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Research Institution | 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構 |
Principal Investigator |
増本 隆夫 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 農村工学研究所水利工学研究領域, 上席研究員 (80165729)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀川 直紀 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 農村工学研究所水利工学研究領域, 主任研究員 (70442796)
皆川 裕樹 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 農村工学研究所水利工学研究領域, 研究員 (70527019)
吉田 武郎 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 農村工学研究所水利工学研究領域, 研究員 (80414449)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 両極端現象 / 分布型水循環モデル / 低平地排水 / 温暖化実験 / 用水配分・管理モデル / 気候変動影響評価 / バイアス補正 / 適応策 |
Research Abstract |
本研究では,温暖化によって変化が大きいと予想される両極端減少(渇水と洪水)に焦点をあて,灌漑用水と排水に対する温暖化の影響評価を行うとともに,貯水池の管理や水田の持つ洪水防止機能をうまく利用した対応策について検討した。 具体的には,豪雪地帯を背後に有し貯水池灌漑主体の地区(関川流域)と低平農地の機械排水が不可欠な地域(加賀三湖地区)を対象に,4ヵ年間の研究期間の最終年度として,これまでの研究成果のまとめと適応策の検討を行った。すなわち,まず収集してきた関連データや全国ベースの基礎情報と気象観測データに関して,データベース化を行った。次に,水配分・管理モデルの提案,気候変動影響評価法の開発や関川を対象にした影響評価,さらには低平地排水に関連する豪雨の模擬発生法とそれを利用した影響評価法について,研究論文として内外での公表と纏めを行った。さらに,影響評価から適応策の検討に研究の重点を移し,上記両流域を例に,気候変動適応策としての貯水池の新たな運用曲線の提案,配水・水管理モデルによる新たな圃場水管理方策の提案とその効果の評価等を行った。一方,低平農地における適応策としては,現存施設の管理などや全国を対象にした適応策の必要性の調査など,ソフト的な対策について検討した。また,水田の持つ洪水防止機能を利活用した気候変動適応策の検討の一環として,2011年に発生したタイ国チャオプラヤ川大氾濫と米国ミシシッピー川氾濫について現地調査を実施するとともに農地と氾濫との関係について考察した。同時に,メコン河流域の東北タイ内の大ダムを利用した広域灌漑地区,極端に基礎資料が不足しているカンボジア河川灌漑流域への一連のモデルの適応可能性について検討した。これらの検討により,気候変動影響に対する対応策について,具体的な適応策とその効果の評価方法についてとりまとめた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(28 results)