2010 Fiscal Year Annual Research Report
二次元分光吸光イメージ解析による収穫後緑色野菜の黄化速度予測に関する研究
Project/Area Number |
21380155
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
牧野 義雄 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 准教授 (70376565)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川越 義則 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教 (80234053)
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Keywords | 緑色野菜 / 分光分析 / 非破壊検査 |
Research Abstract |
緑色野菜の外観品質および栄養価の低下の原因となる、収穫後における退色の速度を、二次元分光反射スペクトル解析によって非破壊かつ迅速に予測する手法を明らかにし、高品質な緑色野菜の消費者への供給を支援するシステムを開発することを目的とした。 本年度は、昨年度に検討し、確立した二次元分光反射スペクトル測定システムと測定条件を利用して、実際に緑色野菜のデータを取得するとともに、統計解析により、退色速度を評価した。 緑色野菜としてブロッコリーを選択し、試料を5℃で48日間貯蔵し、経時的に花蕾部の二次元分光反射スペクトルを測定した。一方、緑色成分であるクロロスィルの濃度と色相角との間に正の相関関係が存在することが知られていることから、色相角からクロロフィル濃度を求めるための検量線を作成した。なお、色相角は、380~780nmの間の分光反射スペクトルから算出することができる。さらに、クロロフィル濃度減少速度を線形回帰モデルで近似して求め、当該速度を貯蔵開始時の分光反射スペクトルから予測するモデル式を、ニューラルネットワークで作成した。 その結果、貯蔵開始時における380~1,000mmの範囲の波長から選択された15波長での反射率の値から、プロッコリー花蕾部のクロロフィル減少速度を予測することが可能であることが明らかになった。このことから、貯蔵開始時での二次元分光反射スペクトル測定によって、貯蔵中のクロロフィル減少速度、すなわち退色速度を非破壊的に予測することが可能であり、ひいては、緑色野菜の品質保持期間をあらかじめ推定することが可能であると考えられた。
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[Journal Article] Stimulation of γ-aminobutyric acid production in vine-ripened tomato(Solanum lycopersicum L.)fruits under an adjusted aerobic atmosphere2010
Author(s)
Mae N., Makino Y, Oshita S., Kawagoe Y., Tanaka A., Akihiro T., Akama K., Koike S., Matsukura C., Ezura H.
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Journal Title
Journal of Packaging Science and Technology, Japan
Volume: 19(5)
Pages: 375-381
Peer Reviewed
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