2012 Fiscal Year Annual Research Report
二次元分光吸光イメージ解析による収穫後緑色野菜の黄化速度予測に関する研究
Project/Area Number |
21380155
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
牧野 義雄 東京大学, 農学生命科学研究科, 准教授 (70376565)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川越 義則 日本大学, 生物資源科学部, 准教授 (80234053)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | ポストハーベスト工学 / 緑色野菜 / 分光分析 / 非破壊検査 |
Research Abstract |
青果物は収穫後、生命活動を継続して行うことに起因して、急速に品質が低下するとともに、栄養成分の損耗が著しいことが知られている。そこで本研究では、特に栄養成分の消耗が著しい緑色野菜を対象品目として、収穫後における外観品質低下(黄化)速度を、二次元分光反射イメージ解析によって非破壊かつ迅速に予測する手法を明らかにし、高品質な緑色野菜の消費者への供給を支援するシステムを開発することを目的とした。 黄化の要因は、緑色物質であるクロロフィルの経時的な分解とともに、黄色物質であるカロテノイドが目立ってくることである。しかし、二次元分光反射イメージで微小空間におけるクロロフィル分解を追跡するためには、予め反射スペクトルからクロロフィル濃度を算出するための検量線を作成しておく必要がある。そこで、部分最小二乗回帰分析(PLSR)によるモデル作成を行ったところ、昨年までに作成した色相角を説明変数とする単回帰式よりも高い精度で算出可能であることが明らかになった。 引き続き、収穫直後および貯蔵中の緑色野菜をハイパースペクトルカメラで撮影し、二次元分光反射イメージを取得した。昨年までは、収穫直後の分光反射イメージデータから黄化速度を予測するモデルをニューラルネットワークで作成していたが、予測可能である科学的根拠の解明が困難であった。そこで、部分最小二乗判別分析(PLS-DA)による予測を試みたところ、黄化の早い部位を収穫直後の画像から非破壊で予測することが可能であり、予測に関与する光波長も併せて明らかになった。 緑色野菜から抽出したミトコンドリアの分光分析結果から、同じ波長の光を吸収することが確認できた。さらに、プロテオーム解析の結果から、呼吸酵素のサブユニットが検出されたことから、当該波長は呼吸酵素の光吸収に関連し、これが非破壊で黄化速度予測が可能である根拠であると考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(10 results)