2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21380172
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
武内 ゆかり 東京大学, 農学生命科学研究科, 准教授 (10240730)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 犬 / 気質 / 行動特性 / 気質関連遺伝子 / 神経伝達物質 / 遺伝子多型 / 一塩基置換 / 盲導犬・探知犬 |
Research Abstract |
前年度より継続して3つの研究計画を並行して実施し,以下のような成果を得た。 1) オーストラリア探知犬の研究:遺伝子解析が全て終了し,12ヶ月齢において探知犬適性(合否)と有意に関連する執着心とDBH(dopamine β-hydroxylase)遺伝子,草むら探索意欲とSLC6A3(dopamine transporter)遺伝子,タオル棒執着心とHTR1B(5-hydroxytryptamine receptor 1B)遺伝子上の一塩基多型が関連する傾向が認められた。 2) 日本盲導犬協会における研究:盲導犬適性をより早期に予測する目的で, 生後5ヶ月齢にて候補個体飼育ボランティアであるパピーウォーカーに対して“注意散漫”を評価するアンケート調査を実施したところ,盲導犬適性と関わる“注意散漫”という気質スコアとアンケート主成分(興奮性と新奇探求性)が有意に相関することが明らかとなった。 また,候補個体がパピーウォーカーに渡される前の8週齢時点において実施した“注意散漫”を評価しうる行動実験結果を解析したところ, “注意散漫”という気質スコアと個体持ち上げテストの静止時間が有意に関連することが示された。以上の結果より,“注意散漫”という気質は若齢期より維持されているとともに,若齢期にも予測可能であることが示唆された。 3) 「常同障害(尾追い行動)」の研究:昨年度よりスタートさせた研究が,EUの主催するLUPAプロジェクトの一環として採択されゲノムワイドの解析を実施したところ,第4染色体上の一塩基多型が常同障害と有意に関連することが明らかとなったものの,その後の追試実験では有意な関連が認められなかった。現在その原因について追跡調査を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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