2009 Fiscal Year Annual Research Report
人獣共通感染症関連する高分子タンパク質重合体の電子スピン二重共鳴法による構造解析
Project/Area Number |
21380185
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
稲波 修 Hokkaido University, 大学院・獣医学研究科, 教授 (10193559)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
稲葉 睦 北海道大学, 大学院・獣医学研究科, 教授 (00183179)
堀内 基広 北海道大学, 大学院・獣医学研究科, 教授 (30219216)
桑原 幹典 北海道大学, 名誉教授 (10002081)
山盛 徹 北海道大学, 大学院・獣医学研究科, 准教授 (00512675)
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Keywords | プリオン / インフルエンザ / 構造生物学 / ESR分光法 / ニトロオキシドプローブ / 距離情報 / 部位特異的スピンラベル法 / 人獣共通感染症 |
Research Abstract |
本研究課題は今まで構造解析が困難であった人獣共通感染症由来のタンパク質であるプリオンタンパク質やインフルエンザに関連するヘマグルチニン等のタンパク質の構造解析するための新たな方法論を創出することを目的としている。そのための方法として任意の場所にスピンプローブを導入して電子スピン共鳴法(ESR)により解析する方法を発展させた。今年度はCW-ESRを用いて、マウスのプリオンタンパク質にはヒスチジンの186残基にCu(II)が配位しているという新しい知見を明らかにすることが出来た。これは5つのプリオンタンパク質の残基をCys残基に変換し、スピンプローブ(R1)を導入し、添加したCu(II)との距離計測により明らかとなったものである。5つの変異とはmoPrP(D143R1),moPrP(Y148R1),moPrP(E151R1),moPrP(Y156R1),ならびにmoPrP(T189R1)であり、moPrP(D143R1)では20Å以内のCu(II)の存在を示すスピンプローブのESRシグナルの線幅の増大は見られなかったが、他の変異体についてはその線幅の増大が見られ、スピン間距離はmoPrP(Y148R1),moPrP(Y151R1),moPrP(Y156R1)ならびにmoPrP(T189R1)ではそれぞれ12.1Å、18.1Å、10.7Åならびに8.4Åであった。さらにmoPrP(Y156R1,H186A)では線幅の増大が見られなかった。このスピン間距離はコンピューターシュミレーションの結果からも支持され、H186が新しいCu(II)の結合部位であることが明らかとなった。また、連携研究者の明治大学の平岡研究室に設置されたパルスESRをタンパク質解析のために始動させ、来年度にむけてプリオンの凝集体やヘマグルチニンの解析への準備が整った段階である。
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Research Products
(20 results)
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[Journal Article] Super paramagnetic iron oxide MRI shows defective Kupffer cell uptake function in non-alcoholic fatty liver disease.2009
Author(s)
Asanuma T, Ono M, Kubota K, Hirose A, Hayashi Y, Saibara T, Inanami O, Ogawa Y, Enzan H, Onishi S, Kuwabara M, Oben JA.
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Journal Title
Peer Reviewed
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[Journal Article] A novel copper(II) coordination at His186 in full-length murine prion protein.2009
Author(s)
Watanabe Y, Hiraoka W, Igarashi M, Ito K, Shimoyama Y, Horiuchi M, Yamamori T, Yasui H, Kuwabara M, Inagaki F, Inanami O.
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Journal Title
Biochem Biophys Res Commun. 394
Pages: 522-528
Peer Reviewed
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