2011 Fiscal Year Annual Research Report
造血系悪性腫瘍における低酸素反応性とアポトーシス耐性獲得機構の分子解析
Project/Area Number |
21380194
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
田中 あかね 東京農工大学, 大学院・農学研究院, 教授 (80418673)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松田 浩珍 東京農工大学, 大学院・農学研究院, 教授 (80145820)
大森 啓太郎 東京農工大学, 大学院・農学研究院, 講師 (20466915)
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Keywords | 肥満細胞腫 / リンパ腫 / 白血病 / 伴侶動物 / 細胞増殖 |
Research Abstract |
1.Bcl-2ファミリータンパクの制御研究 1)造血系悪性腫瘍細胞株を用いて、発現の亢進するアポトーシス抑制性Bcl-2ファミリータンパクや、それに対応するアポトーシス抑制性BH3-onlyタンパクに関し、細胞周期進行やアポトーシス耐性への関与を解析し、肥満細胞腫株では、Mcl-1の発現亢進とMcl-1と結合してその機能を抑制するBimの発現低下が認められ、これが無秩序な細胞周期進行に関与している可能性が示された。 2)細胞死誘導効果が比較的低く細胞周期停止効果の高い標的分子としてD型サイクリンに着目し、その活性を阻害したところ、肥満細胞腫細胞の増殖が抑制された。 3)細胞株を用いて得られた結果を自然発症例でも起こっている事象であることを確認するために、本学動物医療センターにて、臨床症例から提供を受けた肥満細胞腫組織におけるBcl-2ファミリータンパクの発現プロファイルを解析し、同様の結果を得た。 2.グルココルチコイド感受性に関する転写制御について、肥満細胞腫細胞を用いて検討したところ、NF-kappaBの活性化とこれに連動するスプライシング因子SRp30cにより調節されていることがわかった。 3.低酸素反応性分子及び関連因子の発現動態解析 1)肥満細胞の低酸素培養を行い、経過時間的に細胞増殖や分化程度を調べた。 この実験は現在まだ継続中であり、浮遊性の肥満細胞を低酸素培養することで接着性となり、接着因子の発現プロファイルに変化が起こることを突き止めた。 3)免疫不全マウスへの腫瘍細胞移植実験系を用いて、経時的に癌組織における血流量の変化や浸潤・拡大動態を経時的に調べた。また、様々なタイミングで腫瘍サンプルを採取して低酸素反応性転写因子群やその制御下にある血管内皮増殖因子などの発現動態をクロマチン免疫沈降法やリアルタイムRT-PCR法などで検索、FGFやHGFの高発現を確認した。
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Research Products
(9 results)
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[Journal Article] Glucocorticoid sensitivity depends on expression levels of glucocorticoid receptors in canine neoplastic mast cells2011
Author(s)
Matsuda A, Tanaka A, Amagai Y, Ohmori K, Nishikawa S, Xia Y, Karasawa K, Okamoto N, Oida K, Jang H, Matsuda H
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Journal Title
Vet.Immunol.Immunopathol.
Volume: 144
Pages: 321-328
Peer Reviewed
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