2009 Fiscal Year Annual Research Report
光合成生物におけるアスコルビン酸生合成経路の多様性と調節機構の解明
Project/Area Number |
21380207
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
石川 孝博 島根大学, 生物資源科学部, 教授 (60285385)
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Keywords | バイオテクノロジー / 遺伝子 / アスコルビン酸 / 代謝調節機構 / 光合成生物 |
Research Abstract |
1)光合成生物のアスコルビン酸(AsA)生合成経路の多様性を明らかにするため、ユーグレナおよびヒメツリガネゴケのAsA生合成経路から、ガラクトノラクトン脱水素酵素、アルドノラクトナーゼ、ガラクトース脱水素酵素、VTC2の各遺伝子をクローン化し、組換え体酵素の調整と遺伝子発現レベルを比較検討した。その結果、ヒメツリガネゴケには、マンノース/ガラクトース経路とガラクツロン酸経路の両経路が機能していることが遺伝子レベルで示された。原糸体と茎葉体ではAsAレベルは異なり、アルドノラクトナーゼの発現レベルが顕著に変動することから、生育段階でのAsA合成に関連している可能性が示唆された。2)AsA生合成調節の光調節機能を解明するため、VTC2/5プロモーター::LUCコンストラクトを作製し、シロイヌナズナに導入しLUC活性を指標にT1植物体の選抜を進めた。これらは今後、光応答性について検討を進めていく予定である。またAsA生合成調節の鍵遺伝子となるVTC2の相互作用タンパク質を探索するため、TAP融合VTC2を発現する形質転換シロイヌナズナを作製した。アフィニティー精製の結果、分子量50kDaと25kDaのタンパク質と相互作用している可能性が示された。3)新奇AsA生合成調節変異体の単離を目的に、シロイヌナズナvtc2変異体から、2つのAsA応答遺伝子をマイクロアレーおよびqPCRにより得た。これら遺伝子のプロモーター領域とLUCの融合遺伝子を調整し、形質転換シロイヌナズナについてLUC活性によりプロモーターのAsA応答性を確認した。得られた形質転換体は今後変異原処理により、LUC活性に異常を示す個体の探索を進めていく。
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Research Products
(3 results)