2010 Fiscal Year Annual Research Report
有機オキソアンモニウム塩の精密修飾に基づく高選択的アルコール不斉酸化触媒の開発
Project/Area Number |
21390001
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
岩渕 好治 東北大学, 大学院・薬学研究科, 教授 (20211766)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渋谷 正俊 東北大学, 大学院・薬学研究科, 助教 (40359534)
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Keywords | オキソアンモニウム塩 / アザアダマンタン / 不斉酸化 / アルコール酸化 / 不斉触媒 / 分子認識 / ニトロキシルラジカル / 有機触媒 |
Research Abstract |
本研究は、有機オキソアンモニウム塩に潜在する機能性の開発を機軸として、光学活性有機分子の迅速かつ高効率な獲得に資する環境調和型・高エナンチオ選択的不斉アルコール酸化触媒の開発を目的とするものである。申請者らは、これまで光学活性なアザアダマンタンN-オキシル(AZADO)誘導体を種々合成し、96%ee以上の選択性で不斉酸化による第2級アルコールの速度論的分割を実現する触媒反応系を特定し、その活用に基づいて抗炎症活性天然物(-)-idesolideの初の不斉全合成を行い本手法の有用性を実証した。研究計画の2年目に当たる本年度は、そのさらなる有用性の拡張を目指して触媒構造ならびに共触媒、添加剤等を検討した。多様なAZADO誘導体を合成して構造活性相関を検証し、不斉収率向上が期待される触媒分子の設計指針を得た。一方、有機オキソアンモニウム塩の反応効率向上を期して、バルク酸化剤として空気中の酸素を利用するための条件を精査した結果、不斉反応系ではないものの、幅広い基質適用性を示す触媒5-F-AZADO+NO3-を見出した。本触媒は、5mol%以下の使用量でも、酢酸溶媒中、室温・常圧で、空気中の酸素をバルク酸化剤として、多様な第1級および第2級アルコール類の高効率な酸化を実現するものである。本知見と先に見出した不斉酸化システムの生産的融合によって、基質適用性、適用範囲のさらなる拡張を果たすべく検討を継続している。
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Research Products
(4 results)