2010 Fiscal Year Annual Research Report
胆汁酸と脂質・糖ホメオスタシスとの関連精査による新たな代謝性疾患治療法の構築
Project/Area Number |
21390006
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
眞野 成康 東北大学, 病院, 教授 (50323035)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
島田 美樹 東北大学, 病院, 准教授 (10196488)
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Keywords | 胆汁酸 / メタボロミクス / プロテオミクス / 翻訳後修飾 / シグナル伝達 |
Research Abstract |
モデル試料として牛血清アルブミンを用い、還元アルキル化後、^<18>O標識水中でトリプシンによる酵素消化に付した。反応液のpH、および酵素活性部位における競合剤として用いるモノエタノールアミン濃度の影響を調べたところ、50mMのモノエタノールアミンを含むpH11のリン酸緩衝液中、37℃で48時間インキュベートすると、最も効率よく^<18>O-置換反応が進行することが判った。次に、^<18>O-置換標識体と非標識体の混合試料をnanoLC/ESI-MS/MS分析に付し、yイオン強度比を解析したところ、100倍以上の混合モル比の範囲で相関が認められた。 次に、2名の健常人血清各1μLに対して疑似バイオマーカーとして鶏由来のリゾチームを10あるいは100pmol添加した試料につき、血清アルブミン及びIgGを除去後還元アルキル化し、一方を^<18>O標識水中で、他方を非標識水中で酵素消化した。両者を混合した後にnanoLC/ESI-MS/MS分析し、疑似バイオマーカーの存在比を求めた。同じ試料をiTRAQ法で分析し、得られた結果を比較したところ、今回開発した^<18>O標識法による方がより精度の高い結果が得られることが判明した。 抱合型胆汁酸の各標品を用いてCID条件を検討し、それぞれプリカーサーイオンスキャン、ニュートラルロススキャンによるフォーカシング法を検討した。その結果、グリシン、タウリン抱合体はそれぞれm/z74、m/z124のプリカーサーイオンスキャンで、硫酸抱合体はm/z97のプリカーサーイオンスキャンで、またN-アセチルグルコサミン抱合体は質量差203のニュートラルロススキャンでフォーカシング可能であることが明らかとなった。
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Research Products
(59 results)