2012 Fiscal Year Annual Research Report
脂肪細胞分化のひきがねとして機能する因子群のシグナル伝達連関の機構解明
Project/Area Number |
21390024
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
今川 正良 名古屋市立大学, 薬学研究科(研究院), 教授 (20136823)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 肥満 / 脂肪細胞 / 糖尿病 / 胚発生 / 生活習慣病 / 骨形成 / シグナル伝達 / 肺形成 |
Research Abstract |
生活習慣病の克服は、健康科学分野における最大の課題である。研究代表者は、脂肪細胞分化の最も初期に注目し、分化のひきがねとして働く重要な遺伝子を、新規遺伝子を含めこれまでに多数単離した。単離した遺伝子のうち新規遺伝子については、fad (factor for adipocyte differentiation)と名付け遺伝子番号で区別している。これまで、新規遺伝子のfad104およびfad24を中心に細胞レベルおよび個体レベルで解析を行ってきたが、平成24年度もこれら遺伝子について解析を行い、以下の結果を得た。 fad104は、脂肪細胞分化のみならず骨分化にも関わっており、その制御にBMP/Smadシグナルが深く関わっていることをすでに明らかにした。その過程でfad104が癌の浸潤・転移に深く関わっていることを新たに見出した。一方、fad24については、一昨年度ノックアウトマウスの作製に成功し、昨年度fad24ホモ欠損マウスが胎生致死であり、胎児形成の比較的初期に致死的となることを明らかにしたが、今年度はさらに詳細な解析を行った。その結果、fad24ホモ欠損胚は。桑実胚まで発生した後、フラグメンテーションを起こし、正常な胚盤胞になれないことを明らかにした。 また、当研究室では、カリウムチャネルに属するKCNK10が脂肪細胞分化を正に制御することをすでに明らかにしているが、AktおよびERKシグナル伝達経路の制御によりclonal expansionが重要な役割を果たしていることを新たに見出した。さらに、KCNK10と同じグループに属するKCNK2は、脂肪細胞分化後期においてインスリンシグナルに重要な働きを有すことも明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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