2010 Fiscal Year Annual Research Report
三次元的多様性を特徴とする汎用性βターンミメティックの創製
Project/Area Number |
21390028
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
周東 智 北海道大学, 大学院・薬学研究院, 教授 (70241346)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
有澤 光弘 北海道大学, 大学院・薬学研究院, 准教授 (40312962)
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Keywords | βターン / ペプチドミメティック / シクロプロパン / MC4 / Grb2 |
Research Abstract |
本課題では、創薬上有用でその開発が望まれている汎用性に優れるβターンミメティックを三次元的多様性を鍵とする分子設計法に基づき創製する。本年度は、昨年度に確立した8種類の立体異性体で構成されるミメティックの合成法に基づき、βターン構造を認識すると考えられているメラノコルチン受容体(MCR)のリガンドとなるペプチドミメティックを種々設計・合成し、所望の生物活性があることを確認した。 合成:既に確立した方法によって、cis-型及びtrans型ミメティック合成上の鍵中間体を大量合成(各5g程度)した。さらに、光学活性t-ブタンスルフィナミドを不斉補助基とするイミンに対するGrignard反応を用いる方法を活用するシクロプロパン隣接位への立体選択的炭素置換基の導入を経て、8種類のミメティックを合成した。これらに活性評価結果を踏まえ、trans型化合物群の構造修飾によって、より優れた高活性リガンドの創出を検討した。 薬理活性評価:MC4Rに対する親和性を評価した結果、数百nMレバルのKi値を有する化合物が見出され、本法のβターンペプチドミメティクスのリード化合物創出段階における有用性が明らかになった。さらに、構造修飾の結果、10倍もの活性向上が観察された。
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