2011 Fiscal Year Annual Research Report
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21390031
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
大高 章 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (20201973)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
重永 章 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教 (10423394)
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Keywords | タンパク質 / ペプチド合成 / ペプチド結合切断 / チオエステル / タンパク濃縮 / 刺激応答型アミノ酸 |
Research Abstract |
生命現象の理解や創薬において、タンパク質機能の解明は必要不可欠な検討事項である。本研究では、タンパク質の選択的かつ触媒的分解を通じた新規タンパク質機能欠失法の開拓を研究目的とした。本年度は標的タンパク質分子を釣り上げるため(濃縮)に必要な釣竿分子のデザイン合成と実際のタンパク質濃縮への実験を検討した。さらに、特定タンパク質をリガンド特異的に標識する新規化学的手法を開発した。 標的タンパク質同定にいたる一連の実験手順として、次の操作を考えた。(1)生理活性物質であるベイト分子と標的タンパク質間の結合形成、この際、ベイト分子には光親和性標識部位とアルキン部位を導入し、ベイト-標的タンパク質複合体形成後、光照射を行いベイト-標的タンパク質間に共有結合を形成させる。(2)ベイト-標的タンパク質複合体のアルキン部位とLinkerのアジド部位でクリック反応を行い、ビオチン化Linker-ベイト-標的タンパク質複合体を形成させる。(3)この複合体をビオチンカラムに固定化、(4)Linker部位の化学選択的切断を行い、次いでTag分子による化学選択的修飾を行う。Tagを指標とした標的タンパク質同定を行う。以上の計画の下、下記の検討を行った。 Cleavable Linkerの合成とタンパク質濃縮への展開 温和かつ化学選択的切断が可能な刺激応答型アミノ酸を利用したアミド結合切断デバイスを開発し、これをCleavable Linkerの基盤構造とした。また、またアミド結合切断後に生じる官能基については、アルデヒド類によって選択的な修飾が可能なオキシアミノ基を利用した。前年度までの研究を基盤とし、まずCeravable Linkerの化学合成を行った。モデルタンパク質としてエノラーゼを選択し、エノラーゼへのアルキンユニットの導入、Cleavable Linkerとのクリック反応、アビジンカラムによる濃縮、フッ素アニオンのよる濃縮操作を行い、当初の計画通り、タンパク質濃縮が可能であることを確認した。現在、効率性の向上について検討中である。またCleavable Linkerとは別に、タンパク質リガンド特異的にTag分子を導入できる機能性分子としてチオエステル等価体として機能するN-sulfanylethylanilideユニットを開発し、現在これを利用した標識化を進めている。
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