2011 Fiscal Year Annual Research Report
胆汁酸-FGF系による消化管を介した新規肝脂質代謝調節の機序
Project/Area Number |
21390039
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
山添 康 東北大学, 大学院・薬学研究科, 教授 (00112699)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉成 浩一 東北大学, 大学院・薬学研究科, 准教授 (60343399)
宮田 昌明 東北大学, 大学院・薬学研究科, 助教 (90239418)
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Keywords | 脂質代謝 / FGF15/19 / 胆汁酸 / FXR / トリグリセリド / CD36 |
Research Abstract |
胆汁酸-FGF系による新規肝脂質代謝調節の機序の解析のため、胆汁酸による回腸FGF15/19の発現調節の機序とFGF15/19の肝臓脂質代謝調節の機序の2つの方向から解析を実施した。前者については胆汁酸によるFGF19遺伝子の転写調節機構を解明するため、ヒトFGF19遺伝子のプロモーター領域約8Kbを単離し、レポーターコンストラクトを作製し、ヒト大腸癌由来のLS174T細胞を用いてレポーターアッセイを実施した。FGF19遺伝子のプロモーター領域約8Kbに新規胆汁酸/FXR応答領域が三カ所存在することを明らかにした。またゲルシフトアッセイにより各々の配列にFXR/RXRα ヘテロダイマーが結合する事が示された。これまでに報告されていた第二イントロン上のFXR応答領域との関連を明らかにするため、プロモーター上の3箇所の新規FXR応答領域と第二イントロン上のFXR応答領域を両方組み込んだレポーターコンストラクトを作製した。胆汁酸/FXRに対する応答を解析したところ、各々の領域が相加的に作用し、胆汁酸による転写活性を亢進させている事が明らかになった。またChIPアッセイによってこれらのプロモーター上の配列にFXRが結合する事が示された。 FGF15/19の肝臓脂質代謝調節の機序については平成22年度の研究によりマウス個体へのFGF19投与で発現低下の認められた遺伝子についてヒト肝がん由来のHepG2細胞を用いてFGF19による発現変動を解析した。マウス個体に処理した時と同様に、ヒトCD36やstearoyl-CoA desaturase 1等の遺伝子発現がFGF19処置により有意に低下し、ヒトにおいてもFGF19によりこれらの脂質代謝関連遺伝子が抑制的に調節されている事が示唆された。
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Research Products
(14 results)