2009 Fiscal Year Annual Research Report
P-糖蛋白/CYP3Aヒト型マウスの創製とヒト薬物動態研究への有用性
Project/Area Number |
21390040
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
千葉 寛 Chiba University, 大学院・薬学研究院, 教授 (40159033)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 カオル 千葉大学, 大学院・薬学研究院, 准教授 (30255864)
香月 康宏 鳥取大学, 医学研究科, 助教 (90403401)
降幡 知巳 千葉大学, 大学院・薬学研究院, 助教 (80401008)
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Keywords | 薬学 / 応用動物 |
Research Abstract |
Cre-loxP法により、ヒトMDR1ゲノム全長をHACベクターに搭載した。現在、このベクターをマウスMdr1a/1b欠損ES細胞に導入し、ヒトMDR1遺伝子搭載マウス(ヒトPGP-HACマウス)を作製している。一方、P-gpヒト型マウスのヒトにおける薬物中枢移行に関する予備検討として、P-gpの誘導による薬物中枢移行への影響について検討した。具体的にはマウスにPXRリガンドであるPCNを投与し、脳におけるMdf1a mRNAの発現量の変化を解析するとともに、P-gp基質であるquinidineを投与し、P-gpの誘導が薬物の脳内移行に与える影響についても検討を行った。マウス大脳皮質におけるMdr1a mRNAの発現量は、PCN投与後8時間群および24時間群のいずこついても、corn oil投与群に対し約1.4倍と高値を示した。また、PCN前処置マウスの血漿におけるquinidineのAUC値はcorn oil前処置マウスのAUC値の約87%であったのに対し、PCN前処置マウスの脳におけるquinidineのAUC値はcorn oil前処置マウスのAUC値の約27%と、PCN前処置にAUCの大きな低下が見られた。今回の検討により、少なくともマウスの脳P-gpは誘導を受け、その結果としてquinidineの脳内移行が低下することが示されたととから、次年度は、同様の検討をPGP-HACマウスで行い、ヒトのP-gpの誘導が薬物の脳内移行に与える影響について検討を行いたい。
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Research Products
(1 results)