2011 Fiscal Year Annual Research Report
ポストゴルジ交通網における積み荷タンパク質の品質管理機構とその異常
Project/Area Number |
21390055
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
和栗 聡 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (30244908)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 雅哉 福島県立医科大学, 医学部, 准教授 (20446115)
亀高 諭 福島県立医科大学, 医学部, 講師 (10303950)
植村 武文 福島県立医科大学, 医学部, 助教 (80548925)
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Keywords | クラスリンアダプター / GGA / AP-1 / p56 / EGFR / ショウジョウバエ / Notchシグナル |
Research Abstract |
本研究は生体におけるタンパク質の品質管理という観点から、様々なモデル系を用いてゴルジ体-エンドソームで機能するクラスリンアダプター分子群の機能解析を行っている。本年度はGGA1,2,3及びAP-1とそのアクセサリータンパク質について解析を行い、以下の通り成果が得られた。 1.我々はこれまでにp56がGGA1特異的なアクセサリータンパク質として機能することを示してきた。更にp56の生体内での役割を理解するためにCre/loxPシステムを用いたノックアウトマウスの作製を行った。 2.また、GGAの細胞内膜蛋白質輸送における役割を様々な培養細胞株を用いて解析した結果、GGA2のノックダウンにより、EGF受容体(EGFR)の発現量が顕著に低下する事を発見した。GGA2ノックダウン細胞内でライソゾーム酵素の阻害によりEGFRがライソゾームに蓄積する事から、EGFRの細胞内輸送においてGGA2が特異的に機能している事が示唆される。 3.前年度に引き続き、ショウジョウバエを用いたAP-1の機能解析を行った結果、複眼特異的なAP-1ノックダウンにより、初期発生時期の光受容神経細胞の発生に異常が起こる事、この異常は、細胞内において神経細胞発生に重要な機能を持つシグナル分子Notchがライソゾームに運ばれ分解されてしまう事に端を発する事を見出した。先に見出したAP-1特異的アクセサリータンパク質であるdAftiphilinについても発生期のNotch輸送においてAP-1と共同して働く事を示した。上記2及び3の成果については学会で発表した。また、3の成果については論文で発表した。
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Research Products
(10 results)