2010 Fiscal Year Annual Research Report
受容体結合蛋白によるエンドセリンA型およびB型受容体発現レベル調節と病態的意義
Project/Area Number |
21390068
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
三輪 聡一 北海道大学, 大学院・医学研究科, 教授 (40157706)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西屋 禎 北海道大学, 大学院・医学研究科, 講師 (80399831)
堀之内 孝広 北海道大学, 大学院・医学研究科, 講師 (20307771)
西本 新 北海道大学, 大学院・医学研究科, 助教 (90396325)
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Keywords | 酵母ツーハイブリッド法 / エンドセリン受容体 / Jab1 / 細胞内移行 / 蛋白質分解 / リン酸化 / ユビキチン化 |
Research Abstract |
我々は、酵母ツーハイブリッド法を用いて、エンドセリンA型受容体(ET_AR)C末端に結合する蛋白質の一つとしてJab1を新規に単離・同定した。Jab1は、ET_ARのユビキチン化とそれに続くリソソームでの蛋白質分解を亢進させることにより、ET_ARレベルを調節していることを明らかにした。また、ET_ARより代謝回転が速いエンドセリンB型受容体(ET_BR)では、ET_ARに比べて、ユビキチン化が亢進しているとともに、より多くのJab1が結合していることを明らかにした(Nishimoto A., et al.,Biochem Biophys Res Commun 391:1616-22,2010)。ET受容体などのG蛋白質共役型受容体(GPCR)の細胞内移行及び蛋白質分解には、GPCRのユビキチン化に加えて、リン酸化が関与していることがよく知られている。ET受容体の分解におけるリン酸化とユビキチン化の役割を明らかにするためにET受容体C末端に存在するセリン、スレオニンをアラニンに変異させたリン酸化されない変異ET_ARおよびET_BR受容体を作製した。また、リジンをアラニンに変異させたユビキチン化されない変異ET_ARおよびET_BR受容体も作製した。ユビキチン化されない変異ET受容体を、アゴニストであるエンドセリンで刺激すると、予想に反して、ユビキチン化が起こっていないにもかかわらず、リソソームでの蛋白質分解が起こることがわかった。このことから、受容体の蛋白質分解には化依存性経路とユビキチン非依存性経路が関与すると考えられた。現在、リン酸化されない変異ET受容体について同様な検討を加えるとともに、受容体のユビキチン化とリン酸化の関係の解析を行っている。
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Research Products
(10 results)