2009 Fiscal Year Annual Research Report
新規尿酸排出トランスポーターURATv1を分子標的とする高尿酸血症治療薬創製
Project/Area Number |
21390073
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Research Institution | Kyorin University |
Principal Investigator |
安西 尚彦 Kyorin University, 医学部, 准教授 (70276054)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木村 徹 杏林大学, 医学部, 助教 (30433725)
福富 俊之 杏林大学, 医学部, 助教 (30439187)
楊 國昌 杏林大学, 医学部, 教授 (70255389)
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Keywords | トランスポーター / 尿酸 / 痛風 / 高尿酸血症 / 腎尿細管 |
Research Abstract |
痛風の基礎病態である高尿酸血症は、その9割の患者が腎臓での排泄低下に由来する。2002年に世界で初めて同定された尿酸トランスポーターURAT1に続き、申請者は2008年に新規尿酸排出トランスポーターURATv1の分子同定に成功し、両者がタンデムになり腎尿細管での経細胞性尿酸輸送を担う事を明らかにした。現在、尿酸排泄低下型高尿酸血症には尿酸降下薬ベンズブロマロンの投与が推奨されているが、重篤な肝障害という副作用を来す事もあり、それに変わる新規の尿酸降下薬創製が望まれている。 本研究では、URATv1を標的とした新規尿酸降下薬の創製を目的として、(1) URATv1トランスジェニック(Tg)マウスを検討対象とする高尿酸血症発症機序の解明、および(2) URATv1安定発現細胞を用いた尿酸輸送活性阻害化合物の選別、等の解析を行うことを目的とする。これらの目的のため、平成21年度において、(a) URATv1が血管側で排出輸送を行う尿酸の管腔側での取込み口となる尿酸トランスポーターUrat1 Tgマウスの解析、を行った。その結果、Urat1 Tgマウスではオス・メスともに野生型と比較して血中の尿酸値の変動が無いだけでなく、尿中への尿酸排泄も変化が無い事が確認され、かつDNAマイクロアレイを用いた検討でも遺伝子発現が野生型と比較して変動が殆ど無いことが明らかとなった。このため、管腔側のURAT1の過剰発現は少なくとも高尿酸血症発症への寄与度は低いことが予測され、次年度以降本研究のメインであるURATv1 Tgマウスでの解析の基礎データとすることにつながった。またURATv1阻害作用候補低分子化合物スクリーニング系樹立を目指し、(b) URATv1の更なる輸送特性の解析をアフリカツメガエル卵母細胞発現系を用いて進めた結果、新たな電位依存性輸送特性を明らかにし論文公表を行った。
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Research Products
(5 results)