2010 Fiscal Year Annual Research Report
RICS/PX-RICSによる活動依存的スパイン形態変化の制御機構
Project/Area Number |
21390075
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
秋山 徹 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 教授 (70150745)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 勉 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 講師 (30302798)
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Keywords | シナグル伝達 / 脳・神経 / スパイン / RICS/PX-RICS / NMDA受容体 / CaMKII / 14-3-3ζ/θ / GABARAP |
Research Abstract |
RICSによるスパイン形態の制御機構(課題1)およびPX-RICSによるスパイン形態の制御機構(課題2)に関して解析を行った。 【課題1】 マウス海馬ニューロンをNMDA刺激すると、RICSのリン酸化が亢進することを見出した。CaMKIIインヒビター処理によりこのリン酸化が阻害されることから、NMDA受容体→CaMKII→RICSの経路が示唆された。さらに、KOマウス由来ニューロンを用いた解析により、RICSの下流でCdc42およびJNKの経路が動くことを見出した。 【課題2】 PX-RICS依存的輸送系の構成因子の樹状突起およびスパインにおける局在を、免疫蛍光染色により解析した。その結果、cargoであるN-cadherinおよびβ-catenin、リンカーである14-3-3ζ/θおよびGABARAP、モータータンパクdynein/dynactinのいずれもが、spine apparatus(樹状突起に広く分布する小胞体・ゴルジ体様の膜構造)に局在することを見出した。したがって、PX-RICS依存的輸送系が、樹状突起およびスパインにおいても機能している可能性が強く示唆された。現在、EGFPおよびmCherry等の蛍光タンパク質を用いて、これらのタンパク質の動きを可視化する系の樹立を試みている。
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Research Products
(8 results)