2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21390086
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
藤田 禎三 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (20134223)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩城 大輔 福島県立医科大学, 医学部, 助教 (10315492)
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Keywords | 免疫学 / 感染症 / 生体分子 / 糖鎖 / 補体 |
Research Abstract |
本研究は、補体レクチン経路の活性化機構と第2経路の関連を明らかにすることを目的として、当研究室で確立されたレクチン経路欠損マウスなどを用いて、レクチン経路活性化の分子基盤の解明を目指すものである。 昨年度までに、その機能が不確定なMASP-1の機能に関して、MASP欠損マウスに組換え体蛋白を補充する再構成実験により、第二経路のD因子の活性に必須の因子であることを証明した(J Exp Med. 207 : 29-37, 2010)。 本年度は同様に、その機能の明らかでないMASP-3について組換え体蛋白を作製し、その機能を明らかにした。まず、MASP-3の組換え体蛋白を作成すると、他のMASPと異なり、未活性型のMASP-3が得られた。その活性化には、未活性型のMASP-3が結合したマウスMBL-Aがぶどう球菌を認識することが必要であることが判明した。また、同時にMASP-3が第二経路のD因子の活性化に関与していることを明らかにした。これらの結果はJ Immunolに投稿中である。 また、本年度は、他のグループとの共同研究で、補体レクチン経路に関する重要な論文を発表することができた。すなわち、コラーゲン誘発関節炎においても、その発症にMASPが必須であることを解明するとともに(J Immunol)、自己免疫性関節炎における補体の役割について明らかにした(J Exp Med)。一方、MASP欠損マウスにおいては、凝固系の働きが低下しており、補体系と凝固系のクロストークについても報告した(Immunobiology)。
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Research Products
(8 results)