2011 Fiscal Year Annual Research Report
消化管上皮細胞のId2依存的な増殖分化制御の分子基盤
Project/Area Number |
21390092
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
横田 義史 福井大学, 医学部, 教授 (50222386)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黒岡 尚徳 福井大学, 医学部, 准教授 (00293879)
森 健太郎 福井大学, 医学部, 助教 (50397296)
美谷島 杏子 福井大学, 医学部, 特命助教 (30552020)
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Keywords | 消化管 / 上皮細胞 / 運命決定 / Id2 / 転写因子 / 遺伝子ネットワーク |
Research Abstract |
(1)転写因子A、および、転写因子Bの胎仔小腸形成過程における機能の解析 DNAマイクロアレイを用いた網羅的遺伝子発現プロファイリングにおいてId2欠損マウス胎仔腸管で発現レベルが亢進していた2つの転写因子(未発表なので、転写因子A、転写因子Bとする。)について、villinプロモーターを用いて作成した転写因子Aのトランスジェニックマウスでは小腸に異常を認めないと昨年度報告したが、その後解析を継続したところ、Id2欠損マウスにみられるような小腸の異所性上皮を伴う腫瘍形成を認めた。胎生期小腸における異所性の胃上皮組織の形成は認められなかった。現在、詳細を検討中である。 (2)胎生期消化管の発生過程に関わる遺伝子のId2欠損マウス胎仔消化管における発現解析 これまでにDNAマイクロアレイを用いた網羅的遺伝子発現プロファイリングにおいてId2欠損マウスの胎仔小腸で発現に変化が見られた遺伝子について定量PCRを行い、Sultld1、Spink3、Anxal3、FabpIについてはId2欠損マウスの胎仔小腸で1/3以下に減少していること、またKrt1-15、Cym、Adcy8については3倍以上上昇していることを確認し、さらにこれらについてホールマウントin situハイブリダイゼーションを行い、発現分布も確認した。 (3)Apc/Id2複合欠損マウスを用いたWntシグナルとId2の機能関係の解明 Apc/Id2複合欠損マウスとApc欠損マウスのマウスで小腸に形成される腺腫の性質が異なるか、BrdUの取り込み率、細胞周期関連タンパク質の発現レベル、アポトーシス細胞の比率などを検討したが、顕著な差は見いだせなかった。現在、染色体不安定性の程度について検討している。'
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