2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21390096
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
本家 孝一 高知大学, 教育研究部・医療学系, 教授 (80190263)
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Keywords | アンジオテンシン / アルドステロン合成酵素 / カルシニューリン / 遺伝子発現調節 / 腎尿細管機能 / サルファタイド / バソプレシン |
Research Abstract |
(1)前年度までに、副腎皮質細胞における、アンジオテンシンII(AngII)刺激によるアルドステロン合成酵素CYP11B2遺伝子の発現に、カルシニューリン(CN)が介在することを証明した。今年度はCNの下流にどのようなシグナル分子や転写因子が存在するかを調べた。まず、CYP11B2遺伝子のプロモーター部位には2箇所の制御領域Ad5とAd1が存在することがRaineyらにより指摘されているが、ルシフェラーゼアッセイによりCNは両者に影響することがわかった。Ad1へはp-CREBが結合することが想定されているが、AngII刺激後5時間におけるChipアッセイにより、CREBとCBPがCYP11B2遺伝子のプルモーターに結合していることが確認され、この結合がCN阻害剤であるサイクロスポリンA(CysA)でキャンセルされた。一方、Ad5へはNR4Aファミリーの転写因子が結合することが想定されているが、AngII刺激後1時間の初期にはNur77が結合し、5時間後にはNOR1に置き換わることが示唆された。このNOR1の結合もCysAによりキャンセルされた。以上から、CNがCYP11B2遺伝子プルモーターへの転写因子の結合を正に制御していることがわかった。 (2)バソプレシン分泌異常をきたずマスキュリンKOマウスの行動解析を行ったが、野生型マウスと比較して明らかな差違は認められなかった。 (3)サルファタイド欠損マウスにおける腎尿細管機能変化では、集合管におけるK^+排泄、H^+排泄、水排泄に異常がみられた。
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Research Products
(5 results)