2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21390106
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
佐々木 功典 山口大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (80116722)
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Keywords | がん / ゲノム / DNAコピー数 / アレイCGH |
Research Abstract |
22年度の成果を基にして作成された胃癌の病態評価のためのミニアレイの評価を胃癌31症例、32病巣を用いて行った。病巣の内訳は早期病巣が21病巣、進行病巣が11病巣で、治療前の内視鏡生検切片1~2片、あるいは内視鏡切、除術標本の一部を標本として採取し、-20℃で保存、後日DNAを抽出しミニアレイCGHを行い、病態評価、特に生検組織からのリンパ節転移予測を試みた。 まず生検切片からのミニアレイCGHであるが、32病巣中25病巣(78.1%)に対して施行することができた。アレイCGHが不可能であった症例は切片が小さすぎ量的に不足したものや乾燥により抽出したDNAの質が良くなかったものであった。乾燥防止のため組織を湿らせたろ紙へ付着させてから凍結するようにしたところ、その後の8例はすべてアレイCGH可能であった。 ミニアレイCGHの結果から予測されたリンパ節転移と病理結果との一致率であるが、リンパ節転移有りと予想された16病巣のうち、実際に転移があったものが4例(25%)、リンパ節転移なしと予想された9病巣のうち、転移がなかったものは7例(77.7%)であった。 胃生検切片からのアレイCGHは技術的に可能ではあったが、今回の検討ではリンパ節転移について偽陰性が22%もあった。生検組織でのアレイCGHの結果からリンパ節転移を予測しようとした場合、偽陰性は許されず、今後さらに症例数を増やし、より精度高くリンパ節転移を予測できる推定カスケードの更新およびその精度評価を行い研究を進めていきたい。
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Research Products
(3 results)