2011 Fiscal Year Annual Research Report
C型肝炎ウイルスの感染様式の解析と感染指示細胞株の樹立
Project/Area Number |
21390138
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
松浦 善治 大阪大学, 微生物病研究所, 教授 (50157252)
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Keywords | HCV / 感染 / 指示細胞 / リポーター |
Research Abstract |
C型肝炎ウイルス(HCV)の研究に必須なin vitro培養系としては、実験室株である遺伝子型2aのJFH1株(HCVcc)と、ヒト肝癌由来細胞株であるHuh7細胞の組み合わせに限定されている。HCVの感受性細胞株が一つだけでは、ウイルス感染によって惹起される宿主遺伝子の変動を正確に解析するのは難しい。従って、比較対照となるHCVの感染性細胞株が必要である。近年、HCVの複製に肝臓細胞に特異的に発現しているmicroRNA-122(miR-122)が重要であることが明らかになってきた。実際、このmiR-122を過剰発現すれば、HCVのレプリコンを様々な細胞で樹立できることが報告されている。そこで今回、miR-122を過剰発現させることで、HCVccに感受性を示す新しいヒト肝細胞株の樹立を試みた。レンチウイルスベクターを用いてmiR-122を種々のヒト肝臓由来細胞株に導入し、HCVの感受性を検討した。調べたヒト肝細胞株の中で、miR-122を発現させたHep3B細胞(Hep3B/miR-122)にHCVの実験室株を感染させると、Huh7細胞と同等のゲノム複製と粒子産生能を示した。また、Hgp3B/miR-122細胞でHCVレプリコンが樹立可能で、さらに薬剤でウイルスゲノムを排除させた"Cured細胞"は、ウイルスの増殖効率が上昇していた。
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Research Products
(17 results)
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[Journal Article] Elimination of hepatitis C virus from hepatocytes by a selective activation of therapeutic molecules2011
Author(s)
Wen X., Abe T., Kukihara H., Taguwa S., Mori Y., Tani H., Kato N., Suzuki T., Tatsumi M., Moriishi M., and Matsuura Y.
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Journal Title
PLoS One
Volume: 6
Pages: e15967
DOI
Peer Reviewed
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