2011 Fiscal Year Annual Research Report
CARMA1シグナルの制御機構と免疫恒常性維持における役割
Project/Area Number |
21390153
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
原 博満 佐賀大学, 医学部, 准教授 (20392079)
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Keywords | 抗原認識 / リンパ球 / 獲得免疫 / 免疫寛容・自己免疫 / シグナル伝達 / 癌 |
Research Abstract |
研究(1):CARMA1シクナリンクめ制御機構の解析 計画1:SH3-GUK相互作用の制御機構の解析 CARMAは、TCR-CD28シグナルに依存して形成される免疫シナプス上のCarma1クラスター形成におけるSH3-GUK相互作用の影響を、SH3-GUK相互作用を障害した変異CARMA-GFP融合蛋白を導入したAND-TCR発現T細胞を作製して調べた結果、SH3-GUK相互作用は、Carma1クラスター形成に必須であることが判った、 計画2:SH3KIマウスの解析と細胞内シクナリングの詳細な解析 SH3KIマウスの免疫学的形質の解析、特にNF-kBを介したリンパ球活性化の解析を行った結果、KIマウス由来のT細胞は、TCRやBCR刺激後のNF-κBの活性化およびJNKの活性化が不全となり、増殖応答も不全となることが判った。また、胸腺でのnTregの分化不全、血中の自然抗体価の低下、腹腔のIgM+CD5+B-1B細胞の消失、脾臓の濾胞B-2細胞や辺縁帯B細胞の減少など、CARMA1-/-マウスと同様のリンパ球分化不全が観察された。従って、SH3-GUK相互作用はリンパ球の生理機能に必須であることが明らかとなった 研究(2):SH3-GUK相互作用の生理的役割と免疫恒常性維持における役割の解析 皮膚科学的およひ免疫学的解析により,SH3KIマウスか呈する自己免疫様疾患の原因検索を行うため、HYTCR-TgおよびDO11.10/LdnOVA-TgマウスとKIマウスを交配したマウスの作製を試みている途中であり、まだ解析にまで至っていない。理化学研究所RCAIの斉藤隆グループリーダーのご協力を得て、アトピー性皮膚炎患者のSNPがCarma1 SH3-GUKドメインに存在するかを探索したが、有意なSNPを見いだすに至らなかった。
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Research Products
(1 results)