2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21390156
|
Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
石戸 聡 The Institute of Physical and Chemical Research, 感染免疫応答研究チーム, チームリーダー (10273781)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
後藤 栄治 独立行政法人理化学研究所, 感染免疫応答研究チーム, 研究員 (40435649)
|
Keywords | MHC class II / ユビキチン化 / 樹状細胞 / 遺伝子改変マウス |
Research Abstract |
我々は近年MHC class IIがMARCH-Iによってユビキチン化されている事を見出した。さらに、MHC class IIのbeta鎖の225番目のリジン残基がユビキチン化部位である事を見出している。MHC class IIユビキチン化の生理学的意義を追求する目的にて我々はMARCH-I欠損マウス(MARCH-I KO)を作成し解析を行なっている。その結果、MARCH-I KOにおいて樹状細胞の機能が低下している事、さらに、MARCH-I KOではT細胞依存性の免疫応答が減弱している事を見出した。この現象がMHC class IIのユビキチン化消失によるものであるのか否かを検討する目的にて、MHC class IIがユビキチン化されないknock-inマウスを作成し検討した。その結果、MARCH-I KOの同様に樹状細胞の機能異常が認められた。このようにMHC class IIのユビキチン化が樹状細胞の生体内における維持に重要である事が明らかとなった。本年度は、これら結果の論文発表を行なった。これらの事から、MHC class IIには、そのユビキチン化の状況によって樹状細胞の機能を制御するという、新たな機能が存在する事が示唆される。従って、この機能の意義、分子機構を明らかにする為に、本年度はMARCH-Iのconditional knock-outマウスを作成した。このマウスはタモキシフェン投与にてMARCH-Iが欠損する。さらに完全にMARCH-Iが欠損するように、MARCH-Iはヘテロの状態にした。このマウスを用いて、タモキシフェンを投与すると、MARCH-I nullマウスと同様に、樹状細胞の機能異常が出現する事を確認した。現在、このマウスを用いて検討中である。
|
Research Products
(7 results)