2010 Fiscal Year Annual Research Report
炎症性肺疾患の発症分子機構の解明と新たな治療法の探索
Project/Area Number |
21390172
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
粕谷 善俊 千葉大学, 大学院・医学研究院, 准教授 (70221877)
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Keywords | 炎症性肺疾患 / p38MAPK / COPD / 間質性肺炎 / 肺胞II型上皮細胞 |
Research Abstract |
<炎症性肺疾患モデルマウスの樹立と解析> ヒトの慢性閉塞性肺疾患(COPD)の病態進展系譜に則したモデルマウスの樹立を目指し、炎症反応を司るp38MAPKの活性をテトラサイクリン誘導性に肺胞特異的に上昇しうるトリプルトランスジェニック(TG)マウス:TRE-MKK6-c.a./tTS/SP-C-rtTAを作出した。このTGマウスに導入したレポータージーン解析から、ドキシサイクリンの飲水によって、p38活性化を促すMKK6c.a.遺伝子が肺胞II型上皮細胞特異的に発現することを確認した。しかしながら、飲水1ヶ月では、顕著なCOPD様病理所見は見られなかった。その理由として、Tet受容体の発現頻度に依存することが考えられたため、さらに、rtTAの発現頻度の高い個体を作出した。。 <タバコ煙溶液+LPSによるCOPDモデルでの検討> モルモットで樹立されているものの、マウスでは報告のない20日以内でCOPDを誘導するモデル系の確立を行い、肺洗浄液中の発現分子を網羅的に解析した。その結果、COPD患者末梢血にも増加が認められる分子と相関する因子も見出しており、COPD発症への関与機構を検討していく。 <間質性肺炎の発症機構の解析> 間質性肺炎発症の初期炎症誘導機能細胞として肺胞II型上皮細胞が受容な役割を演ずることを、TGマウスを用いた検討と初代培養肺胞II型上皮細胞用いた検討から確認し、その現象を司る重要なサイトカインと細胞内情報伝達系を同定した。 上述のテーマとは異なるが、炎症性神経変性疾患:EAEの新たな発症様式と有効な治療薬の開発を行なった。
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Research Products
(7 results)
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[Presentation] EAEにおけるp38の関与様式2011
Author(s)
並木香奈, 松永博文, 石田純治, 徳原直紀, 上杉麻衣, 須藤龍彦, 萩原昌彦, 深水昭吉, 木村定雄, 粕谷善俊
Organizer
第84回日本薬理学会年会
Place of Presentation
横浜(震災により中止)
Year and Date
20110300
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