2009 Fiscal Year Annual Research Report
アジアのヘルシーシティーにおける地域エフィカシーモデルの適用とプロセス評価
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21390203
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
中村 桂子 Tokyo Medical and Dental University, 大学院・医歯学総合研究科, 准教授 (00211433)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清野 薫子 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教 (10508336)
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Keywords | 社会医学 / 健康決定要因 / 参加型研究 / 健康都市 / 地域参加 / 健康支援環境 / 都市化 / ヘルスプロモーション |
Research Abstract |
地域の健康水準には多くの社会的健康決定要因が関係すること、ヘルスプロモーションにおいて重視される市民参加や部門間協力という手法にもとづくプログラムが効果をもたらすことが、数量評価により明らかにされている。本研究の目的は、(1)健康推進や生活の質の拡大をめざす総合的な地域の活動や集団での取り組みが、地域の能力(地域エフィカシー)の拡大にもたらす影響を数量評価し、(2)地域エフィカシーが個人や地域の健康行動ならびに健康水準にもたらす影響を評価してそのメカニズムを解明し、さらに、(3)アジアの諸都市で展開されているヘルシーシティーのプロセス評価指標を開発することにある。 まず、ヘルシーシティーの評価に関するレビューを行い、次に、アジアのヘルシーシティー研究のネットワークを活用し、日本、韓国、ベトナムにおいて、キーインフォーマントインタビュー調査を行った。さらに、ヘルシーシティーにおける高齢者の健康で自立した生活を支援する地域の医療、介護、福祉資源の量とその機能の評価方法を検討した。 その結果、ヘルシーシティーに取り組むことによる効果の測定において、以下の要素から構成される「地域エフィカシー」の計測が有用であることが明らかになった。(1)共同体エフィカシー、(2)政策的エフィカシー、(3)地域活動に関する価値観、(4)健康行動・ライフスタイル、(5)地域のヘルシーシティー活動、(6)地域活動団体、(7)推進事業。また、都市間連携によるヘルシーシティー活動の効用を分析した結果、各都市が独立にヘルシーシティー活動を行う場合に加え、都市間連携による付加的エフィカシーが存在し、独立した評価が必要であることが明らかになった。高齢者の健康で自立した生活の支援環境の評価のための、地域の医療、介護、福祉資源の量と、その相互関係性の評価の指標を明らかにした。
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Research Products
(7 results)