2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21390208
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
兼板 佳孝 日本大学, 医学部, 准教授 (40366571)
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Keywords | うつ状態 / 中学生 / 高校生 / 睡眠 |
Research Abstract |
本研究課題は思春期の抑うつ状態の有病率と罹患率を明らかにすると共に、その危険因子を同定することを目的とする。そのために、全国より無作為に抽出した中学校、高等学校の在籍生徒を対象に自記式質問票調査を用いたコホート疫学研究を実施するものである。調査はベースライン調査を1年生時点で行い、フォローアップ調査を3年生時点で実施する予定である。今年度はベースライン調査を実施した。調査への参加校は、中学校10校、高等学校14校、台計24校であった。調査期間は平成22年10月から平成23年2月であった。調査項目は、生徒の睡眠習慣、抑うつ度、食習慣、クラブ活動、テレビの視聴時間、携帯電話の使用、保健室の利用などの35項目であった。ベースライン調査での集計結果の一部を以下に示す。有効回答数は、中学生1094人(男性540人、女性554人)、高校生3564人(男性2069人、女性1495人)であった。先行研究の基準を参考にしてGeneral Health Questionnaire(GHQ)得点が4点以上を抑うつ状態とした。その結果、抑うつ状態の有所者率は、中学生男子で22.2%、中学生女子で33.0%、高校生男子で33.8%、高校生女子で51.2%であった。平均睡眠時間が6時間未満の者は、中学生男子で7.4%、中学生女子で9.7%、高校生男子で23.9%、高校生女子で29.0%に認められた。エプワース眠気尺度で評価した目中の過剰な眠気の有訴者率は、中学生男子で19.8%、中学生女子で29.2%、高校生男子で40.7%、高校生女子で49.8%であった。現在、抑うつ状態や日中の過剰な眠気に関連する要因について分析中である。
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