2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21390231
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
加藤 淳二 札幌医科大学, 医学部, 教授 (20244345)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
瀧本 理修 札幌医科大学, 医学部, 講師 (10336399)
小船 雅義 札幌医科大学, 医学部, 准教授 (90336389)
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Keywords | (1)癌 / (2)糖鎖 / 内科 |
Research Abstract |
悪性腫瘍の中でも難治性癌である膵癌は,新たな治療戦略が期待されている.現在使用されている抗がん治療の問題は,有効な腫瘍内血中濃度を癌細胞へもたらす事ができない点である.即ち,新たなDrug delivery systemの開発が膵癌の治療を改善する上で最も重要である 申請者らは,膵癌細胞において要求度の高いX分子に着目し,X分子結合型リポソームを開発した.初年度は,そのX分子結合型リポゾームで,in vitroにおける膵がん細胞への特異的送達性を検証するとともに,X分子結合型リポソームに各種抗がん剤(シスプラチン,ゲムシタビン)を用いて,細胞毒性試験を行い膵癌細胞,特にX分子の要求度の高い癌細胞ほど効果や送達性が高い事を確認した.そこで,これらの結果を踏まえて,X分子結合型リポソームに蛍光物質を内包化し,担癌マウスを作製し抗腫瘍効果を検証した.その結果,X分子要求度の高い膵がん細胞を移植した胆癌マウスにおいて,X分子結合型リポソームは癌細胞特異的に集積した.更に,膵癌細胞株の皮下腫瘍モデル,同所モデル,ならびに肝転移モデルなどを作製し,抗腫瘍効果の検討を行っている.また,同薬剤を用いて有害事象(短期毒性,長期毒性)などの検討も行い,実際の臨床応用に向けた基礎的な検討も実施中である
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Research Products
(1 results)