2009 Fiscal Year Annual Research Report
慢性腎臓病の糸球体マイクロプロテオーム解析による病因・病態の解明
Project/Area Number |
21390262
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
山本 格 Niigata University, 医歯学系, 教授 (30092737)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
矢尾板 永信 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (00157950)
吉田 豊 新潟大学, 医歯学系, 講師 (40182795)
由中 憲一 新潟大学, 医歯学系, 教授 (10126427)
小原 令子 かずさDNA研究所, ゲノム医学研究室, 特定研究支援者 (20392285)
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Keywords | 慢性腎臓病 / 糸球体 / プロテオーム / 質量分析計 / データベース |
Research Abstract |
本年は、ヒト慢性腎臓病、特に抗原の糸球体沈着の想定される腎臓病の腎生検試料の糸球体プロテオーム解析をするために、凍結腎組織及びフォルマリン固定-パラフィン包埋切片から、質量分析装置で網羅的にタンパク質(プロテオーム)を同定するための基盤とその結果同定されたタンパク質を免疫学的手法で確認する基盤を構築した。その結果、 1)凍結腎組織からレーザーマイクロダイセクション装置で得られた糸球体25~50個からタンパク質を約1~2μg抽出でききる方法が確立できた。 2)凍結腎組織の糸球体タンパク質約1μgを液体クロマトグラフィー/質量分析装置(nanoFrontier LD,日立ハイテク社)で解析し、約200~500種類のタンパク質を同定できる基盤ができた。 3)フォルマリン固定-パラフィン包埋切片の糸球体切片50枚から得られたタンパク質を液体クロマトグラフィー/質量分析装置で解析し、約200種類のタンパク質を同定できる新しい基盤技術を開発でき(マイクロプロテオミクス)、固定組織でプロテオーム解析が可能になった。 4)質量分析装置で同定したタンパク質をemPAI法(解析ソフトウェアXomeとMASCOT)を用いて、糸球体プロテオーム同士で定量比較する基盤が構築でき、慢性腎臓病の糸球体で特別変動しているタンパク質を選択することが可能になった。 5)質量分析装置で同定したタンパク質を免疫組織化学法で確認するための抗体の作製、入手と免疫染色による確認を行い、その一部をデータベース化した(http://www.hkupp.org/)。 6)質量分析装置で同定したタンパク質間の関連をパスウェイ解析できる基盤を構築した。
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Research Products
(16 results)