2009 Fiscal Year Annual Research Report
複合的動物フェノタイプ解析システムによるポリグルタミン病治療薬開発
Project/Area Number |
21390265
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
岡澤 均 Tokyo Medical and Dental University, 難治疾患研究所, 教授 (50261996)
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Keywords | ポリグルタミン病 / 動物モデル / ショウジョウバエ / マウス / 治療薬スクリーニング / ハンチントン病 / 脊髄小脳失調症1型 |
Research Abstract |
本研究は、複数のショウジョウバエモデル、マウスモデルを複合的に組み合わせて、ポリグルタミン病の治療薬スクリーニング系を立ち上げるとともに、それを用いて治療薬候補を得ることにある。平成21年度にはショウジョウバエにおいて、全ニューロン、運動ニューロン、グリア細胞、コリン作動性ニューロン、ドパミン作動性ニューロンの発現ドライバーを持つショウジョウバエとUASシスエレメント下流にハンチントン病異常タンパク、脊髄小脳失調症1型異常タンパクを持つショウジョウバエを交配させることで、合計15種類のショウジョウバエモデルを作成し、その表現型を様々な指標から解析した。3種類のハエモデルでは成虫にならないことが明らかに成った。その他のモデルにおいては多くの組合せで、寿命短縮を含む多様なフェノタイプが観察できた。このうち、グリア系のポリグルタミン病タンパク発現が顕著なニューロン障害を引き起こすことを国際誌、国内外学会で公表した。一方、マウスモデルにおいてはDNA損傷修復タンパクであるKu70タンパクを過剰発現させることで、ハンチントン病モデルマウスR6/2の寿命が顕著に延長することを示した。R6/2マウスの線条体ニューロンに生じるDNA損傷をH2AXのリン酸化を指標にウェスタンブロット、免疫組織化学などで観察すると、Ku70過剰発現によってDNA損傷が軽減していることも明らかになった。これらの、モデル作成と治療薬シーズの発見は、今後の本研究の遂行に役立つものと考えられる。
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Research Products
(27 results)
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[Journal Article] Mutant Huntingtin impairs Ku70-mediated DNA repair.2010
Author(s)
Enokido Y, Tamura T, Ito H, Arumughan A, Komuro A, Shiwaku H, Sone M, Foulle R, Sawada H, Ishiguro H, Ono T, Murata M, Kanazawa I, Tomilin N, Tagawa K, Wanker EE, Okazawa H.
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Journal Title
Journal of Cell Biology 189
Pages: 425-443
Peer Reviewed
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