2009 Fiscal Year Annual Research Report
ゲノムワイドアプローチによる新しいグルココルチコイド作用の探索
Project/Area Number |
21390285
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
田中 広寿 The University of Tokyo, 医科学研究所, 准教授 (00171794)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉川 賢忠 東京大学, 医科学研究所, 助教 (70396878)
清水 宣明 東京大学, 医科学研究所, 特任研究員 (30396890)
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Keywords | 内分泌学 / 代謝学 / 副腎皮質 / 遺伝子発現 / 生理学 |
Research Abstract |
生体機能調節におけるグルココルチコイドGC-グルココルチコイドレセプターGR系の新たな役割を、1)GR標的遺伝子の網羅的同定、2)GRの共役因子の網羅的同定、3)共役因子の発現制御機構と機能解析、4)GR標的遺伝子の組織特異的発現制御機構とその機能の解明、から発見し、病態における意義を究明して速やかに疾患治療法開発に展開することをめざした。各はしらにおける具体的成果は以下のごとくである。 1)心筋、骨格筋において、マイクロアレイ、クロマチン免疫沈降などによってGR標的遺伝子の網羅的同定を試みた。KLF15、REDD1など、多くの新規遺伝子を同定した。また、これらの標的遺伝子の各組織における機能を、siRNAによるノックダウン、アデノウイルスを用いた強制発現系を駆使して明らかにした。 2)HEXIM1を共役因子として同定してそのGR抑制機構を究明し、GRとHEXIM1のタンパクータンパク相互作用の重要性を示した。 3)HEXIM1遺伝子プロモーターを単離した。その変異体を作成してレポーター遺伝子を作成し、活性制御機構を解明した。 4)G心筋におけるGC-GR->PLA2、COX-2、PGD合成酵素遺伝子発現誘導->PGD2産生増加の機序と心筋虚血時などにおける意義を明らかにした。また、骨格筋におけるGRによるKLF15遺伝子発現制御機構を解明し、骨格筋萎縮や糖代謝異常の治療法開発への基盤を構築した。
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