2009 Fiscal Year Annual Research Report
エフェクターT細胞と制御性T細胞の皮膚への遊走を調節する因子の解析
Project/Area Number |
21390327
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Research Institution | Kyorin University |
Principal Investigator |
塩原 哲夫 Kyorin University, 医学部, 教授 (10118953)
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Keywords | effector T細胞 / regulatory T細胞 / 皮膚ホーミング / 薬疹 |
Research Abstract |
当該年度の研究において以下の成果が得られた。 1. 重症薬疹ではStevens-Johnson syndrome (SJS), Toxic epidermal necrolysis (TEN)において末梢血中のTregの頻度は変わらなかったが、その機能が著明に抑制されたのに対し、Drug-induced hypersensitivity syndrome (DIHS)では機能は変化しないものの頻度の著明な増加を認めた。DIHSでは軽快後、Tregの頻度は正常化するとともにTregの機能の著明な抑制が認められた。それに平行してTh17細胞の増加が認められた。一方SJS/TENではTregの機能はゆっくりと回復した。 2. DIHSの急性期に増大しているTregはfucosyltransferase VII (Fuc-TVII)の発現が強く認められた。それに対しSJS/TENではTregにおけるFuc-TVIIの発現は著明に低下していた。 3. これらの薬疹が起こりやすくなる原因としてのウイルス感染やマイコプラズマ感染の影響を検討した。殆どのウイルス感染やマイコプラズマ感染の急性期にはTregの数は変わりないものの機能の著明な低下を認めた。しかもFuc-TVIIの発現も低下を認めた。他のウイルス感染ではTregの機能低下は感染の軽快とともに回復したが、マイコプラズマ感染では一年後も機能低下が認められた。 4. 一方、マイコプラズマ感染ではエフェクターT細胞(Teff)のTregに対する感受性も低下していることが明らかになった。
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Research Products
(4 results)