2009 Fiscal Year Annual Research Report
家族性認知症関連蛋白の重合・蓄積・分解過程の検討と治療薬開発
Project/Area Number |
21390333
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
武田 雅俊 Osaka University, 医学系研究科, 教授 (00179649)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 稔久 大阪大学, 医学系研究科, 講師 (10294068)
工藤 喬 大阪大学, 医学系研究科, 准教授 (10273632)
森原 剛史 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (90403196)
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Keywords | アルツハイマー病 / 前頭側頭型認知症 / 神経原線維変化 / タウ蛋白 / プロテアーゼ / リン酸化 |
Research Abstract |
神経原線維変化はタウオパチーの神経病理学的な特徴であり、タウ蛋白はその主要構成成分であるがタウ蛋白の分解過程については不明な点が多い。そのため、プロテアソーム、カテプシンなその蛋白分解酵素に対する阻害剤や、タウ蛋白を分解する可能性を示唆されているピューロマイシン感受性アミノペフチダーゼ(PSA)に対して阻害作用を有するピューロマイシンを用いて、タウ蛋白の分解過程に対する検討をおこなった。まずプロテアソームおよびカテプシンに対する阻害剤、またPSAに対して阻害作用を有するピューロマイシンをSH-SY5Yヒト神経芽細胞腫の培地に添加し、タウ蛋白をウェスタンブロットにて検討したか変化は認められなかった。そこでパルスチェイス法を使用しSH-SY5Y細胞中のタウ蛋白を免疫沈降により回収し、その分解過程を詳細に調べたところ、ピューロマイシンを添加した際にのみ有意にタウ蛋白分解の遅延が認められた。加えて、SH-SY5Y細胞においてPSAに対する発現抑制をRNAiを用いて施行したところ、タウ蛋白の発現レベルの増加が認められた。また、タウ蛋白とPSAはどちらも細胞質内に共在し、局在論的に十分機能することが示唆された。以上より、培養細胞上にてもタウ蛋白の代謝分解過程にPSAが関与していることが示唆された。 次に、FIDP-17において報告された変異型タウを用いて野生型タウとの分解過程の差異を、前述のパルスチェイス法を用いて検討した。2種類のFIDP-17変異型タウ(V337MおよびR406W)と野生型タウとを強制発現させた00S-7細胞においてパルスチェイス法を用いて検討したところ、ラベルから48時間後に野生型タウと比較してFIDP-17変異型タウの有意な分解遅延が認められた。さらに、FIDP-17変異型タウにおいては野生型タウに比してリン酸化の亢進が認められ、分解の遅延の原因としてこのリン酸化の亢進が示唆された。
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Research Products
(13 results)
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[Journal Article] The 28-amino acid form of an APLP1-derived Aβ-like peptide is a surrogate marker for Aβ42 production in the central nervous system.2009
Author(s)
Yanagida K., Okochi M., Tagami S., Nakayama T., Kodama T., Nishitomi K., Jiang J., Mori K., Tatsumi S., rlrai T., Ikeuchi T., Kasuga K., Tokuda T., Kondo M., Ikeda M., Deguchi K., Kazui H., Tanaka T., Morihara T., Hashimoto R., Kudo T., Steiner H., Haas C., Tsuchiva K., Akivama H., Kuwano R., Takeda M.
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Journal Title
EMBO Molecular Medicine 1
Pages: 223-235
Peer Reviewed
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