2009 Fiscal Year Annual Research Report
がん治療用炭素6価イオン直接プラズマ入射型複合加速構造IH単空洞線形加速器の研究
Project/Area Number |
21390341
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
服部 俊幸 Tokyo Institute of Technology, 原子炉工学研究所, 教授 (50134648)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林崎 規託 東京工業大学, 原子炉工学研究所, 助教 (50334537)
川崎 克則 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教 (50376943)
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Keywords | 複合単空洞線形加速器 / 重イオン線形加速器 / 炭素加速がん治療入射器 / 直接プラズマ入射法 / レーザイオン源 |
Research Abstract |
最新の加速器技術をもとに炭素6価加速複合単空洞(HSC)線形加速器を設計した。HSC中に挿入するRFQ型とDT型の加速電極及び中間ビームマッチングセクションのDTフィンガー電極の各配置を、粒子軌道シミュレーションにより決定した。そして、HSCの全体及び詳細構造を3次元電磁場シミュレーションソフトウェアMW-Studioによって決定し、製作部品の設計を行った。なお、一部の部品については試作を行い、既存のDT-IH型線形加速器にセットして電磁場特性を測定した。その結果は平成22年度に製作予定の最終設計部品にフィードバックする。この加速器のように1台のIH空洞に3種類の加速構造を組み込むことは世界初のことであるので、日本加速器学会等で他の治療法への応用展開も含めて発表した。レーザイオン源の国際共同研究を行っているルーマニアのサピエンタ大学に、服部と川崎が9月に約2週間出張して、炭素、水素イオン発生に関する共同研究を行った。この結果、ビーム強度は概ね予定強度に達していた。しかし、そのビームのエミッタンス等については、平成22年度に精密測定を行うこととした。サピエンタ大学での共同研究の成果をもとに、直接プラズマ入射型レーザーイオン源本体についてもを設計・製作を行い、既存のYAGレーザにセットする光学部品も準備した。これらのがん治療用炭素6価イオン直接プラズマ入射型複合加速構造IH単空洞線形加速器研究の成果は、平成22年に開かれる加速器国際会議と線形加速器国際会議で発表を行う予定である。
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