2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21390342
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
岡沢 秀彦 福井大学, 高エネルギー医学研究センター, 教授 (50360813)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清野 泰 福井大学, 高エネルギー医学研究センター, 准教授 (50305603)
森 哲也 福井大学, 高エネルギー医学研究センター, 助教 (40397287)
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Keywords | ポジトロンCT(PET) / 低酸素イメージング / がん治療 / エストロゲン受容体 / がん特異性 / ブドウ糖代謝 / 細胞増殖能 / 治療抵抗性 |
Research Abstract |
進行がんにおいて予後を左右する最も大きな要因は、治療後に残存する腫瘍および転移の有無であり、残存腫瘍組織のバイアビリティー評価は治療計画において重要な情報となる。本研究は、放射線治療や化学療法の適応となる進行がん、あるいは術前にこれらの治療を必要とする悪性腫瘍の治療計画に、ポジトロンCT(PET)を用いた機能診断を積極的に取り入れ、集学的治療による進行がんの治療成績向上を図ることを目的として行った。腫瘍組織の特異性を非侵襲的に可視化・診断することを目指し、細胞増殖能、低酸素、受容体活性などの分子イメージング的手法を臨床腫瘍診断に取り入れ、通常の糖代謝活性を反映する土FDG-PET画像以外の様々な腫瘍活性の画像化と、その臨床応用を図った。具体的研究内容は以下の通りである:1)頭頸部がん患者を対象に、^<62>Cu-ATSM-PETを用いて腫瘍低酸素組織を画像化し、FDG-PET画像と比較することで、腫瘍全体の広がりに加えて治療抵抗部位である低酸素部位の分布の違いを腫瘍毎に明らかにした。また、病理組織毎にそれぞれの分布パターンが異なることを明らかにした。2)子宮がんを対象とした検討で、エストロゲン受容体(ER)発現とブドウ糖代謝が逆相関することを明らかとし、ER発現密度とFES集積が良好に相関することを報告した。3)基礎的検討では、腫瘍低酸素領域にガン幹細胞が高い割合で存在することを明らかにした。最終年度は、これまでの検討で得られた結果を基に、実際の治療計画へのPET画像導入を図る予定である。
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Research Products
(40 results)