2009 Fiscal Year Annual Research Report
神経免疫応答の画像診断-新規PBRリガンドによるアプローチと多角的検証
Project/Area Number |
21390350
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Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
外山 宏 Fujita Health University, 医学部, 准教授 (90247643)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
籏野 健太郎 国立長寿医療センター, 長寿脳科学研究部, 室長 (50228475)
澤田 誠 名古屋大学, 環境医学研究科, 教授 (10187297)
工藤 元 藤田保健衛生大学, 医学部, 講師 (20449466)
山田 貴史 国立長寿医療センター, 長寿脳科学研究部, 流動研究員 (50531860)
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Keywords | 核医学(PETを含む) / 分子イメージング / ミクログリア / 末梢性ベンゾジアゼピン受容体(PBR) / 輸送たんぱく質(18kDa)(TSPO) / サイトカイン / 6-OHDA / ラット |
Research Abstract |
これまで行ってきた末梢性ベンゾジアゼピン受容体(PBR)/輸送蛋白(18kDa)(TSPO)リガンドと動物PETによる検討で明らかになったミクログリアの活性化と神経障害性(毒性転換)との関連についてさらに詳細に検討するため、ラット脳の傷害モデルにLPSを腹腔内に投与し、神経障害性の増強とPBR/TSPO PET所見との関係について、ドーパミントランスポーターPETとともに検討した。 ラットの右側線条体へ6-OHDAを局所注入し傷害モデルを作成した。3日後、半分のラットにLPSを腹腔内投与した。4日後、ドーパミントランスポーターPET製剤である^<11>C-β CFT静注後撮像し、引き続き新規PBR/TSPO PET製剤である^<18>F-FEPPA静注後撮像した。撮像後脳を摘出し、活性化ミクログリア(ED-1)とドーパミン神経繊維(チロシ水酸化酵素)の免疫染色を行い、RT-PCR法により炎症性サイトカイン(TNF-α、IL-1β)の遺伝子解析を行った。また、線条体内のドーパミン含量を測定した。 LPS非投与群で、傷害側線条体に^<11>C-β CFT PETでは集積低下を認めた。^<18>F-FEPPA PETでは集積増加を認めたが、これまでの実験に比べ増加の程度は軽度であった。LPS投与群では非投与群と比べ、^<11>C-β CFT PET及び^<18>F-FEPPA PETの左右差に明らかな違いを認めなかった。また、LPS投与群、非投与群伴に明らかな活性化ミクログリアの染色を認めず、明らかな炎症性サイトカインの発現を認めなかった。ドーパミン神経繊維の障害も軽度であった。線条体内のドーパミン含量の低下もこれまでの実験に比べ軽度であった。 以上の結果から、今回のモデルは6-OHDAによるドーパミン神経の機能的な障害をきたしているが傷害の程度は軽度であったために、脳内でミクログリアの活性化が生じず、神経障害性(毒性転換)、LPSによる増強効果は生じなかったと考えられた。 ミクログリアの活性化と神経障害性(毒性転換)を認めていない場合はPBR/TSPO PETでも集積増加は軽度であることが明らかになった。
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Research Products
(5 results)