2012 Fiscal Year Annual Research Report
臓器受容および組織再生における血管新生機構の包括的解明と新規免疫制御法の開発
Project/Area Number |
21390366
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Research Institution | Nara Medical University |
Principal Investigator |
中島 祥介 奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (00142381)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
庄 雅之 奈良県立医科大学, 医学部, 准教授 (50364063)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 血管新生 |
Research Abstract |
【抗血管新生療法による免疫制御】 虚血再灌流障害や急性拒絶反応がVEGF受容体抗体により抑制し得ることはすでに発表してきた.さらに慢性拒絶反応やその他の動物移植モデルにおいてその効果を検討するとともに,前年度に得られた治療標的候補因子に対するモノクロナール抗体を用いて,それらの特異的阻害が,臓器移植後の拒絶反応を抑制し,生着延長効果をもたらすかを検討した.その結果,抗血管新生療法による免疫制御効果を確認した.また,血管新生阻害作用を有する薬剤endostatinを用いて,拒絶反応制御効果を検討したところ,急性拒絶反応および慢性拒絶反応を抑制できることを確認した.サイトカイン,ケモカイン等の臓器局所の抑制が機序の一端であることも明らかとなった. 【血管新生促進による細胞・臓器生着および組織修復促進効果】 細胞移植や臓器移植において,血管新生を促進することにより安定した移植グラフトの生着や長期にわたる機能保持の達成が可能かを検討した.血管新生促進物質としては, Erythropoietinを用いて,マウス腸管炎症障害モデルにおいて組織修復改善,促進効果を検討した.炎症時の体重減少の抑制や貧血進行の抑制など有意な治療効果を確認した.さらに機序の解析の結果,有意な細胞増殖促進効果ならびに組織修復効果を確認した. 上記の研究成果は,従来型の免疫抑制法とは異なる新たな治療法の開発につながる可能性があり,既存の免疫抑制剤抵抗性拒絶反応や特に慢性拒絶反応に対する治療法に応用発展し得ることが期待できる.さらに細胞・臓器生着を能動的に促進するとともに障害を受けた組織に対する修復促進効果が期待できる点からもその意義は大きいものと考える.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)