2010 Fiscal Year Annual Research Report
肝細胞癌再発・転移成立における遊離癌細胞と宿主側因子との相互関係の検討
Project/Area Number |
21390369
|
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
神山 俊哉 北海道大学, 大学院・医学研究科, 准教授 (80322816)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中西 一彰 北海道大学, 大学院・医学研究科, 特任助教 (80374338)
横尾 英樹 北海道大学, 病院, 医員 (70399947)
田原 宗徳 北海道大学, 病院, 医員 (30306576)
藤堂 省 北海道大学, 大学院・医学研究科, 特任教授 (60136463)
|
Keywords | 遊離癌細胞 / 癌幹細胞 / CD133 / 肝細胞癌 / 大腸癌 |
Research Abstract |
ISETで検出された癌細胞の有無と臨床的意義の評価を末梢血中、骨髄中肝癌細胞をISETで分離し、その有無と臨床病理、病理組織学的因子と比較検討する、末梢血中、骨髄中肝癌細胞をISETで分離し、その有無と再発、予後との関係を検討することで、検討する予定であったが、腫瘍細胞の同定が一定化せず、以下の方法に変更した。肝細胞癌癌患者の末梢血10mlと骨髄血5mlを採取し、Ficoll処理にて単核球を分離する。MACSシステムを用いて、汎白血球マーカーであるCD45陽性細胞を除去する(EpCAM抗体使わず)。HepPar1(発現率約85%),Arginase1(約95%),AFP(30-50%)いずれかの蛍光抗体とCD45/DAPI(核)の3種類で多重染色する。この方法で肝細胞癌症例の骨髄血を用い、HepPar1/CD45/DAPIの多重染色にて腫瘍細胞の同定が可能であった。末梢血中、骨髄中肝癌細胞と臨床病理、病理組織学的因子と比較検討、再発、予後との関係に関する検討は、肝細胞癌切除患者のreal time PCRで検出した骨髄中、末梢血中AFPmRNAを遊離肝癌細胞の指標として、臨床病理、病理組織学的因子、再発、予後の詳細な調査を行った。その結果、骨髄中AFPmRNAは、組織学的門脈侵襲と有意に相関し、組織学的分化度と有意傾向があった。末梢血中AFPmRNAは血中AFP値、腫瘍数、組織学的門脈侵襲、組織学的肝静脈侵襲と有意に相関した。また、単変量解析で、骨髄中AFPmRNA、末梢血中AFPmRNAは、ともに1年以内の早期再発と有意に相関することが分かった。
|
Research Products
(3 results)