2011 Fiscal Year Annual Research Report
アミノペプチダーゼをターゲットとした新規分子標的治療薬の創出
Project/Area Number |
21390373
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
唐子 堯 (唐偉 堯) 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (00313213)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
國土 典宏 東京大学, 医学部附属病院, 教授 (00205361)
関水 和久 東京大学, 薬学研究科, 教授 (90126095)
中田 宗宏 東海大学, 工学部, 教授 (00266371)
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Keywords | 分子標的治療薬 / 肝細胞癌 / 浸潤 / APN / 血管新生 |
Research Abstract |
本研究計画では、コンピュータ支援型分子設計技術を駆使することによりターゲットの活性部位の立体構造に基づいた阻害剤を設計・合成し、その結果構築された化合物ライブラリから有望な候補化合物をスクリーニングすることにより、アミノペプチダーゼ(APN)を標的とした新規化学療法剤を開発することを目的としている。研究協力者によって構築された化合物ライブラリから有効な抗癌効果をもつ化合物を見出すことを目的として、in vitro及びin vivoにおける種々の実験法によるスクリーニングを試みた。in vitro下において種々の肝細胞癌(以下、HCC)培養細胞株の増殖を抑制することが示されたヒドロキサム酸誘導体の一種である化合物(名称:24F)についてHCC細胞を皮下に移植したヌードマウスモデルを用いたin vivo解析を実施した。その結果、HCC細胞の一種であるHuH-7細胞を移植したマウスに24Fを2週間投与したところ、腫瘍サイズの縮小が見られた。しかし、HepG2細胞及びSK-Hep1細胞については、HuH-7と比較して腫瘍縮小効果は小規模であった。従って、当該化合物は肝細胞癌細胞の増殖を抑制することが示されたが、in vivoにおける腫瘍抑制効果は限定的であることが示唆された。一方、研究協力者によりAPN阻害剤として合成されたbestatin dimethylaminoethyl ester(LYP)について抗癌効果を検討したところ、腫瘍細胞に対する増殖抑制効果が認められたほか、血管内皮細胞による血管様構造の形成を阻害した。従って、当該化合物が新たな抗癌剤候補化合物として有効であることが示唆された。
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Research Products
(5 results)